117-4 メンテ魂~その後お住まいはいかがですか~ 第24回 Cubic

2013年3月12日 at 10:00 AM

撮影:編集部

南北方向に開口部が設けられた薄肉ラーメン構造。テラスに米ヒバを用い、エントランスに漆喰の櫛引を使って、天然素材の味わいを生かしています。
賃貸住宅の 20 年後を見据えて、現在ワンルームの仕様になっている各部屋の仕切りは一部構造体をはずせるようにしてあり、2戸を1戸のスペースにすることが可能になっています。1階はオーナーの事務所、2,3階の各 2 戸は賃貸ですが、各部屋の南側は道路の反対側に区の低層施設があるため、採光がよく景色も良好です。オーナーの I 様、設計監理を担当したアークスの関氏に話を聞きました。( 関氏は竣工当初から数年入居されていました)

―竣工後約7年になりますが、メンテナンス状況はいかがですか?
関:昨年塗装関係を行いました。外部階段の手すりのスチール部分や玄関の扉、バルコニーなど木部のルーバーの再塗装です。そのほかは特に問題ないのですが、竣工当初、1階事務所で漏水があって、水が浸みたため、床を張りなおす工事を行いました。キッチンの給水配管の立ち上がりの接続不良でした。圧力検査では問題なかったんですけどね。
―そうですか。そのほかはいかがですか。
関:細かいことを言えば、7年経ったせいか、カーテンボックスの取り合いの部分等のクロスが少し空いてきていますが、大きな問題はありません。
―賃貸部分の入居状況はどうですか。
I 様:最初からいらっしゃる方が1人、ほかも1,2回入れ替わりましたが、ほぼ順調に入居されていますね。

この辺は竣工当初、あまりマンションがなかったのですが、我が家はこの土地で保険の代理店を営んで 70 年、3代目でして、新しく事務所を作り直したいこともあって、マンションを建てることにしました。ちょうどこの前の通りが経堂駅からのメインの商店街でしたが、すっかり寂しくなりましたね。南側の農大通りは学生さんがたくさん通りますが、商売にあまり関係ないですね。

関:相続で建て替えられるケースが多いですね。Cubic はデベロッパーの開発ではなく、存在感のあるものを建てるということで企画されました。
I 様:経堂から豪徳寺にかけて、この本町通りは一軒家がずっと続く地域です。あの南の大地主さんの家の大きなケヤキが目立ちますが、まだ緑が多く残る地域ですね。昔は、世田谷通りに農大所有の大きな牧場や畑があって、豚や馬がたくさんいました。今はすっかりなくなってしまいましたが・・・。

―近くに馬事公苑はありますね。
関:毎朝、馬を世田谷通りで散歩させていますよ。
―のどかな景色ですね。ぜひ拝見したいものです。本日はありがとうございました。

 

所在地:世田谷区
構造: RC 造
規模:地上3階
用途:共同住宅+事務所
設計:松家 克、関 剛/アークス建築研究所
竣工:2003 年 1 月