209-2 吉祥寺の家(リノベーション) 

減築して生まれた吹き抜けで、個性的な空間を創出

建て主N様は、以前我々がつくった「井の頭の家」の再販募集で、2番目に手を挙げられた方である。リノベーション住宅のプロデュースを手掛ける「リビタ」とのコラボ企画だったが、公園が近い環境、デザインを気に入られたN様は、新たに家を購入、リビタを通して、僕らに改修設計を依頼くださった。
既存の建物は1階の採光が不十分だったので、第一にLDKを明るい2階に持ってくることにした。そして暗い1階に光を落とすため、2階和室の床を抜いて大きな吹き抜けを作り、すべての部屋の採光を満たした。仕上げ材にも工夫を凝らし、例えば、和室の床は手斧掛けとしたり、吹き抜けのホールと寝室のタイルは素材を変えてパターンを合わせたり、とリノベーションと言っても、チープなものを使わず、本物を使うことで豊かさを生み出している。
内装だけでなく、外部のバルコニーや玄関ポーチの柱などにも、以前のブロックやタイルの面影が感じられるような左官仕上げにしている。以前の雰囲気を残しながら新しいものを加えて新旧の共鳴を生む、それがリノベーションの醍醐味である。
「井の頭の家」では吹き抜けの階段は直線であったが、この家では、階段も単なる上下移動の機能ではなく、ゆったりと移動を楽しんでもらえる場所にした。浴室もミストサウナのためのベンチを設けている。寝室の裏側は、和室の方にまで伸びる広い収納スペースになっている。

戸建てのリノベーションは、耐震性、断熱性能などの向上を見込めるだけでなく、減築を行いながら豊かさをも生むような、さまざまな可能性に満ちた建物づくりが行えるのである。

  (納谷新氏 談)

208-4 「QUICO 外壁補修工事」行いました 2017年1-4月

前ページでご紹介した「QUICO」の外壁補修工事は以下のような調査を反映して行われました。
1.外壁―仕上げの防水処理は、設計図書による仕様の改質アスファルト防水でなく、ケイカル板下地にFRP防水を施し、トップコートによる色付け仕上げと思われた。外壁に無数の亀裂、破損、欠損が見られ、室内への漏水箇所があったので、下地処理を施しポリウレアの吹付けを行った。
2.屋上、バルコニー、庇の床面は、防水自体はFRPによるものと思われるが、仕上げに張物があった。またドレン廻りはかなり劣化していたので補修を行った。
3.手摺、天井等の鉄部はかなり錆が出てきていたので補修。
4.ウッドデッキの木部―2、3階の南面にあるウッドデッキ床材は日の当たる西方向は乾燥状態だが、当たらない東方向は腐食しつつあったので張り替えた。
今回の工事では、ポリウレアエクストリームで修復。多少爆裂した箇所の凹凸が残ったところもありますが、全体にきれいに収まり、漏水も止まっています。お客様にもご満足いただいています。
米国ライノライニング社の代理店、ライノジャパンの営業統括本部本部長の角田孝道氏にもお話を伺いました。
「昨年、TVで紹介されたこともあり、一般の方への認知度はかなり上がってきています。ポリウレアは、2液混合による化学反応で、高反応性(超速乾硬化)と類まれな物性特性を発揮するエラストマー(弾性特性を持つ高分子結合物)です。2液を65~70℃の高温でスプレーガン先から噴射し、コンクリート・金属・鉄板・木材などほとんどの基材に付着、5~10秒で指触硬化が確認できます。1980年代の初めに開発され、その後商業化が進んだ比較的新しい樹脂になります。耐薬品性、耐摩耗性、防水性などあるのでいろんなところに応用されています。ピックアップトラックの荷台から建築建材、さらには地下マンホールなどにも利用されています。国内では2016年、水道施設の資機材の材質試験をクリアー。さらに「飛び火定」の試験も今後予定されおり、利用範囲の大幅な拡大が期待されています。いくつかの大学との共同研究も行っており、今後も実績を上げていきたいですね」
お問い合わせは下記の通りです。
ライノジャパン㈱ 電話:03-6228-1400

184-4 タカギプランニングオフィス 新事務所 改修工事 2015年5月初旬~末

デザイナーズマンションの企画の先駆けとして、様々なマンションを手掛けてきた「タカギプランニングオフィス」様が新たに事務所を移転されることとなり、弊社が改修工事のご依頼をいただきました。
赤坂事務所が手狭になったため、新天地として選ばれたのが四ツ谷の地。移ってみると、近隣には、建築家前川国男、インダストリアルデザイナー柳宗理、写真家渡辺義雄など、故人ではありますが、錚々たる方々の事務所があるとのことで、落ち着いた佇まいの建物の街並に、これまでの1.5倍のスペースを確保されました。
1階には、ショールームと打ち合わせスペースが大小4つ、倉庫が置かれました。ガラス張りのメインショールームは、物件の写真が並ぶギャラリーも兼ね、可動式の扉でオープンにもクローズにも仕切ることができます。白い大きな一枚扉(3000x2400)をプロジェクターのスクリーンとして利用することもできます。
また既存の柱と中2つのスペースのガラス壁面を合わせ、柱の凹凸が目立たないようにして、可動式の扉と壁面の色も統一しました。遮音にも配慮できたとのことです。
2階にはスタッフがゆったりと机を並べられるオフィススペースのほか、ランチタイムをくつろげるフリースペースが用意されています。
家具は、弊社の協力会社美装開発が手掛けた大きな製作テーブルが入り、椅子は、髙木社長の知人のインダストリアルデザイナーで以前、ShinClubでもご紹介したケーススタディショップの須田哲正様に依頼された特別仕様のイームズ。
広々としたスペースに移って、お仕事の効率もますますアップされることでしょう。

183-4 リビングデザインセンターOZONE「家designスタジオ」改修工事  2015年4月

新宿パークタワー内OZONE7階の「家designスタジオ」では、新築、リフォーム、インテリアを計画中のお客様を、OZONE住まいづくりコンサルタントとOZONEインテリアデザイナーがサポートするサービスを行っています。設計者でも施工者でもない中立な立場から、最適な「家」をつくるプロセスを提案し、エンドユーザーの立場に立って、登録建築家など依頼先のコンペも随時行っています。弊社では、以前、「住まいの照明体感ラボ」というコーナーの改修工事をさせていただきましたが、今回は7階の「家designスタジオ」の改修工事を拝命しました。
住まいづくりソリューション部の原目崇司さんにお話を伺いました。
「リビングデザインセンターOZONEでは、3-7階まで、ザ・コンランショップを始めとする、家具やインテリア雑貨、キッチン設備など洗練された住宅設備のショールームやショップで構成されていますが、7階はCLUB OZONEスクエアなど、独自の(住まいづくりの)情報スペースがあります。カタログライブラリーはカタログやサンプル帳、約8000冊をご用意しており、設計者の皆様がお客様をご案内し、設備や商品の選定に役立てていただいていますね。今回の『家designスタジオ』はそこに隣接する形でご用意させてもらいました。実際のお話を進められる際、より便利になるかと思います。
新宿は、住宅設備や内装材メーカーのショールームがたくさん集まっているところです。   LIXIL、トクラスやDAIKEN、TOTO、YKK・APの3社合同のショールームなど、OZONEも含めて約30社で『住まいのショールーム会』として最新情報を発信し、イベントなども行ってきました。新宿へお越しの際はぜひご活用いただきたいですね」
新宿パークタワーへは、西口エルタワー前より、無料バスも運行されています。どうぞ、お立ち寄りください。

所在地:新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー7階 リビングデザインセンターOZONE
TEL:03-5322-6500(代表)
開館時間:10:30 ~19:00
休館日:水曜日(祝日除く)・夏期・年末年始
www.ozone.co.jp
撮影:野口和