210-3 堀部直子/株式会社Horibe Associates

2017年9月11日 at 4:59 PM

人々に愛され、色あせない建築

 

今月は、「MIMOSA PUDICA」の設計者、株式会社Horibe Assoiates  の堀部直子氏に、お話を伺います。

―関西を拠点に活動されている事務所と伺っておりますが。
堀部:私の両親は二人とも東京の出身なのですが、父親の勤務先が関西だったことから、子供時代から関西で過ごしてきました。現在は大阪、東京両アトリエを拠点としていますが、活動の範囲は全国に対応しています。

―そもそも建築家を目指されたきっかけは?
堀部:子供のときから絵を描くことが好きでしたね。それから、家族が皆理系なので、絵が描けて+理系となると「建築かな」という感じでした。

―「MIMOSA PUDICA」では、コンクリート打ち放しを選択され、さらにプレートラーメン構造を用いた建物で、工事の途中で構造内覧会も開催されました。今後もこの構造をどんどん採用されていく予定ですか。
堀部:いえ、特に構造ありきで建物を作っていく、ということではなく、あくまで建物の状況にあったものを選んでいきます。ただ、構造設計の高橋さんには、以前やはりRC造で建てた「白ばら幼稚園英会話学校」(写真①)でもお世話になっていて、独立されてから、今回の「MIMOSA」や現在進行中の住宅でもご一緒させていただいているので、今後もいい形で協働作業させてもらえれば、と思っています。

―ホームページを見て、「はつが野の家」と「白ばら幼稚園英会話学校」が気になったのですが。
堀部:「はつが野の家」(写真上)は、家の中心に”中庭”を配置し、玄関を開けた途端に開放的で、光溢れる中庭が広がる住宅で、プライバシーに配慮しながら開放的な空間を生み出しました。「白ばら幼稚園英会話学校」(写真①)では、ファサードに子供たちの未来を感じさせる半円のデザインを施し、送迎車の混雑緩和のため、ドライブスルーできるような工夫をしています。

―この兵庫県のワークギャラリー(写真②)なども面白いですね。
堀部:「koti」ですね。場所は兵庫県たつの市。住宅地の一角での、ワークショップの企画や、レンタルルームとしても利用できるギャラリーの計画です。
ご要望は、「小さくても、多様な過ごし方を提案できる空間」でした。まず10数台の駐車場を確保し、建物に取り込む風景としてはあまり望ましくない古い団地を背にして、何組かで同時利用もできるよう空間を3つのボリュームに分割して配置しました。
空間を分けることにより、建物のボリュームを小さく見せることができ、視覚的に建物の連なりを瞬時に把握することもできるので、初めて訪れた人にとっても利用しやすいプランとなっています。

―最近はリノベーションなどでも、地域で活用できるスペースの必要性が言われています。
堀部:比較的新築物件が多いですが、建築はいろんな影響をそこに与え続けるものですから、私は、デザインや機能だけでなく、建築に関わる様々な物事にこだわり続けています。

-最近事務所を移転されたそうですね。Horibe Associatesの今後の展望はどのようにお考えですか?

堀部:今年の春、駅近くのビルに事務所を移転しまして、ビルの空きテナントの賃貸経営も行うようになりました。
今後は設計者としての提案だけでなく、自社での賃貸経営の経験も活かして、よりクライアント目線に立った提案ができると考えています。
仕事の割合としては住宅も多いですが、また「MIMOSA PUDICA」のような収益物件やオフィスビル等の設計もどんどん行っていきたいですね。

―本日は、ありがとうございました。

 

 

 

堀部 直子(ほりべなおこ)

1972年 大阪府生まれ
1995年 近畿大学理工学部卒業
設計事務所勤務を経て
2003年 堀部直子建築設計事務所設立
2009年~2013年 摂南大学 非常勤講師
2012年 ~近畿大学 非常勤講師

2011年 東京アトリエ開設
2012年 法人化

受賞歴(直近のものに限りました)
2015年 「第9回キッズデザイン賞」
2012年 第7回「関西建築家新人賞」
2010年 2010年度 グッドデザイン賞
2010年 「阪南の戸建分譲住宅地PJ」設計提案最優秀賞
2009年 エアスタイルコンテスト2009優秀賞
2009年 第3回トステム設計コンテスト[サッシ部門]佳作