236-1 デジタルとリアルの協働

2019年11月5日 at 1:59 PM
「竹本容器株式会社TOGETHER LAB北側外観」 撮影:アック東京

「竹本容器株式会社TOGETHER LAB北側外観」 撮影:アック東京

今月ご紹介するのは、9月に東上野に竣工した、スタンダードボトルメーカーの開発拠点となるビルです。

「竹本容器株式会社」様は1950年創業、1960年に東京・浅草の合羽橋道具街にガラス容器の販売店舗を開設されました。1980年代には販売だけでなく製造にも着手し、日本各地に製造拠点を広げてこられました。

1996年には初の海外拠点となる中国・上海にオフィスを開設し、米国、タイ、オランダ、インドに進出。たゆまぬ技術革新とそれを支える優秀な人材によって、日本を代表するスタンダードボトルメーカーとしての地位を確立しました。

「スタンダードボトル」とは、同社が容器の企画・設計を行い、製造に必要な金型を自社で製作・所有するものです。化粧品やトイレタリー製品メーカー等の顧客企業が、製品差別化のために独自の容器デザインの製造を成形メーカ ーに依頼する場合、多くのケースでは容器を製造するための金型製作費用は顧客が負担し、成形メーカーが製品設計と生産を請負い、顧客独自の容器を生産後納品することになります。

しかし、金型の製作には一般的に 3 カ月程度の期間と数百万円の費用が必要であり、多くの顧客企業にとっては容器の調達に時間とコストがかかる点が課題となっています。

これに対し、同社はお客様に替わって自社で金型を製作し、お客様が希望する包装容器を生産、納品するため、お客様は自ら金型を製作する場合と比べると短期間でコストを抑えて、希望する包装容器を、必要な時に、必要な量だけ調達することができるのです。
同社が有する金型の種類は 2019 年 6 月末現在で 3,551 点と業界1・世界最多の豊富さを誇っています。

さらに、長年にわたり様々な本体やキャップに加え、新たな機能を加えた既製品の「スタンダードボトル」に加えて、製品の付加価値を上げるデザインや安全に内容物を包む品質を施した「カスタムボトル」の製造にも着手。3次元CADシステム、コンピュータグラフィクス、自動倉庫による在庫管理など、新しい技術や生産手法を採用することで、お客様が求める品質や機能、差別化の要素に確実に応えられてきました。

2014年には東京証券取引所市場第二部に上場を果たし、2017年に同市場第一部銘柄に指定されました。
そして営業・開発・生産の一貫体制による対応能力を一層強化するために、今回このラボ(実験室)を備えた拠点となる「TOGETHER LAB」が建てられることになりました。お客様との協働を意味する「TOGETHER」として、ハイクオリティ3D CAD を用いて、アイデアスケッチから製品展示イメージまで、様々なシュミレーション画像を同LABにおいてお客様に提示することができるようにしていくとのことです。製品開発時間の大幅な短縮が期待されます。

環境問題がクローズアップされている現在、EU が使い捨てストローの使用を禁止するなどの動きがあり、使用禁止対象外となる包装容器等のプラスチック製品についても、リデュース・リユース・リサイクル・リニューアブルが求められています。
同社では従来の包装容器の開発基準・価値観が大きく変化する可能性があると考えて、「詰め替え容器」、「薄肉容器」などリデュース・リユースに貢献する製品の開発・提供を行っているほか、「単一素材を利用した容器」や「バイオプラスチックを利用した容器」など、リサイクルやリニューアブルに貢献する製品の開発、提供にも取り組んでいらっしゃいます。