155-1 東京タワーの見える街

2013年4月19日 at 2:37 PM

 

昨年、オープンした「東京スカイツリー」(高さ:634m)には、年末までに多くの人が訪れて話題を呼びました。しかし、富嶽三十六景でおなじみの富士山のように、東京タワー(高さ:333m)の見える街では、人々の東京タワーに対する愛着は変わらないようです。

今月ご紹介する、写真の店舗併用住宅のビルでは、最上階のオープンテラスから、東京タワーが間近に眺められます。地デジ放送のために、その役目をスカイツリーに譲ることになった東京タワーですが、一部放送施設は存続し、災害時などでスカイツリーから電波が送れない場合の予備電波塔として、また東京都の環境測定装置としても引き続き利用されることになっています。
東京タワーは、放送塔としてはこれまでのような大きな役目を終えることにはなりましたが、観光施設のほか、毎週コンサートが開かれるライブスポットがあったり、ランナーズサロンを設けたりして、入場料が安く、都心で気軽に立ち寄れるスポットとしての道を探っています。東京タワーの夜景は、スカイツリーの圧倒的高さとは異なる、親しみやすさがあり、当分解体されることはなさそうです。

街のランドマークは、結構大事と思うことがあります。オープン当日に駆けつけるフットワークの軽さはもはやありませんが、街に新しい景色が出来たとき、新鮮な感動を受けることは少なくありません。
また、たとえ他の人にとっては大したものでなくとも、子供の頃から長いこと目にしていたものが、故郷の記憶と重なり、叙情を持って思い出される場合があります。東京タワーも、後楽園遊園地も、ディズニーランドも、そのとき一緒にすごした家族や知人との時間を取り戻す手立てとなります。観光名所として、無理矢理作ったものもあるもしれませんが、非日常であることがさらに心に働きかけます。
もちろん無骨なものが、今までの景色を台無しにしてしまうというのはいただけませんが。

日本中どこでも同じ風景というのは寂しいものです。その街を特徴づける、何かがあってほしい。日本全国で町おこしが盛んになってきましたが、例えば妖怪の街、ペットの街、写真の街、昭和の街・・・・・。
大事なのはその名前。名前をつけるという行為はなかなか難しいものですが、どこに行っても「○○が丘△丁目」では面白くもなんともありません。その名前に値するものを考えて、思いを寄せる、プレゼントするような気持ちが入り込みます。おじさんの駄洒落もまんざら捨てたものでもありません。あなたの街に自分なりの名前を付けてみてはいかがでしょう。どんな名前の街になるのでしょうか。その名前に満足していますか?