113-1 歯科医療

2013年3月7日 at 4:00 PM

自由が丘ユングフラウビル アップル矯正歯科

 

今月ご紹介するのは、自由が丘に建てられた、矯正歯科のビルです。
地上 4 階建てで、1-2 階がテナント、3-4 階が歯科の診療スペースとなっています。
歯列矯正というと、歯並びの悪い子供が金属の装着器具を歯の前面に付けて、何年かの間不自由を感じながら受ける治療というのが、私の子供時代の認識でした。かみ合わせの悪さが出っ歯や受け口の原因になり、ときには耳鳴りや身体のバランスをくずすこともあります。
もちろん外観的な要素を抜きにしては語れません。(TV 映画「アグリー・ベティ」でも御馴染みですが、昔からアメリカ人の女の子達は思春期でもきっちり治療を受けている印象があります)
しかし、最近では、歯の裏側に装着できる器具や透明なマウスピースなど技術的な進歩もあり、仕事や学校などの日常生活への影響がずいぶんと軽減されています。若い女性も積極的に治療を受け、また、海外へ仕事に出かけるために必要、と医院を訪れる男性患者も増えているとのことです。
ただ、異物を口の中に入れるため、虫歯になりやすく、歯周病へのリスクも高まるので、しっかりとした管理を行ってくれる矯正歯科が求められています。
患者さんはまず、虫歯の徹底治療を一般の口腔専門の歯科医院で行ってから、矯正歯科を訪れます。歯医者さんとしては別のラインなのです。またいったん器具を装着してしまえば、頻繁に通わなくて済むため、近所である必要はなく、患者さんは遠くても評判のいい医院にかかることを捜し求めることになります。自由診療になるため、高額な治療となり、最初に予算を明確にしておく医院が信頼されています。
一方、歯科医療そのものは今、大きな転換期を迎えているといわれます。日本の全ての医師を養成する医学部の1年間あたりの卒業者数が 7,500~8,000 人であるのに対し、歯学部単独での卒業生は 2,700~3,000 人であることからも、歯科医師の供給が過剰であるといわれています。少子化による人口減少や、予防教育などにより虫歯になりやすい子供の数が減ったうえに、欧米諸国のように定期検診などで通うことが少ないため歯科医院への受診が減っています。全国的に歯科医院の過当競争状態となり、日曜診療や深夜診療を行う歯科医院も増えているそうです。
これまでの行政の計画を改めるため、国は歯科医の適正数などの調査を実施し、歯大や歯学部の統合・再編を促して入学定員を早期に削減するほか、歯科医のレベルを維持するために国家試験の合格基準を引き上げて合格者を絞り込む方針で、2010 年の歯科医師国家試験には新基準での試験実施を目指すとしています。
患者側からいえば、競争により、よい歯医者さんだけが残っていくことは歓迎すべきことかもしれませんが、コスト削減のために歯科医院に「衛生面など安全管理の不徹底」、「過剰診療」、「過剰請求」、「人件費を抑えるための助手等による違法診療」などの問題が発生しやすい環境を作ってしまうのは問題です。
この厳しい歯科業界で、成功するのは並大抵のことではないとつくづく感じました。