209-1 戸建てリノベーション

2017年9月1日 at 3:14 PM
 00_kichi
 今月は、吉祥寺に完成した、リノベーション住宅のご紹介です。写真は2階のリビングダイニング。天井までの大きな壁一面に備えつけられた木製の棚が、温かみのある空間を作り出しています。
 総務省の調べによると、平成25年10月1日現在の日本の総住宅数は6063万戸、うち空き家は820万戸、空き家率は13.5%で過去最高となっています。5年前と比較して空き家は62.8万戸増加しましたが、増えた内訳をみると、一戸建の空き家が49.6万戸で79.0%を占めており、戸建の空き家の増加が著しいことが分かります。また、空き家の種類別割合でみると、二次的住宅、賃貸用住宅、売却用住宅の割合はいずれも減少傾向にあるのに対し、「その他」に分類される空き家の割合が増えています。相続にあたり、相続人がいなかったり、行方不明だったりして、居住者がいなくなる「その他空き家」が増えているのです。
腐朽破損なしで利用可能な戸建ての空き家は約103万戸。そのうち最寄駅から1km以内で、簡易な手入れで居住可能な物件は全国で48万戸といわれています。もったいない話ですね。何とかしたいものです。
 空き家が増えた理由はいくつかあります。
・雇用が都市部に集中し、地方の人口が減少
・高齢者が増加し、介護施設などへの入居で住み手が不在
・世帯数が減っているのに新築物件数が増えている
・更地にすると、住宅を建てているよりも固定資産税が4.2倍
・解体費用が高いのでそのままにしている
加えて、「故郷の親の家を住み手がいなくなったとはいえ、売却する気にならない」とか「中古住宅よりやっぱり新築が人気がある」など、日本人特有の気持ちの問題もあります。
政府は「空き家対策特別措置法」を制定して、「特定空き家」といわれる、倒壊の危険があり、近隣に迷惑を及ぼしている空き家の解体を法的に行えるようにし、また解体した場合は、所有者に費用を請求したり、固定資産税の特例排除などを行えるようにしました。この法律はすぐに全国で一斉に取り締まるというものではなく、むしろ市町村が空き家の調査に費用を充てられ、必要な情報、調査が行えるようになる利点があるのです。
それにしても、使わないで放置している住宅は、いつかは空き家になるわけで、所有者は空き家になる前に建物を有効活用する方法を考えなければなりません。売却・更地化などを受けとめる中古住宅市場も、これまで日本は欧米に比べて規模が小さかったのですが、活性化に向けて施策がねられています。市場が充実すれば、住み手がどんどん手を加えて、建物の資産価値を上げる欧米のように、個々の建物そのものの品質、性能が評価されるようになってくるでしょう。
今ある建物を長く使うために適切なメンテナンスを行い、現代の生活にあったデザインにリノベ―ションする、例えば、仕事ができるスペース、趣味を活かせるスペースを作るほか、人が集う「住み開き」を行うなど、さまざまな工夫が既存住宅の新たな価値を生み出します。
topi8601