207-3 組織力とチームワークが成長の原動力 吉田健司/ビット89代表

2017年6月9日 at 2:57 PM

経営基盤の強化と”稼げる力”の仕組み

5月の社内全体会議では、現在、弊社社外監査役でZENグループの監査等委員を務められている吉田健司氏をお迎えし、先に取り組みを開始した辰全体の採算性を上げる「近代工場プロジェクト」の実現のために、効果的な組織のあり方を講演いただきました。174号でもご登壇いただき、そのときは「プロとアマチュアの違い」を中心にお話いただきましたが、今回もわかりやすい資料とアプローチで、実際の行動への道筋を語っていただきました。

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吉田健司氏

吉田 健司

1973年 早稲田大学 理工学部卒(経営システム工学専攻)
1975年 早稲田大学 大学院 理工学研究科 修士課程修了
(機械工学専攻 オペレーションズ・リサーチ専修)
旭化成 株式会社に入社。主に、経営企画スタッフとして、全社中長期計画/戦略の策定・構築、予算の編成・管理、設備投資の採算性評価などに従事
1983年 同社より、米国イリノイ大学大学院 ビジネススクールに派遣留学・卒業(MBA取得)
1989年 独立、「株式会社 ビット89」を設立。現在に至る
2010年 淑徳大学 国際コミュニケーション学部教授
2012年 淑徳大学 経営学部教授に就任
2015年 淑徳大学 教授職退任

 

 

 

 

吉田:会社とは何でしょうか。日本で初めて登記されたのは、渋沢栄一が作った第一国立銀行です。国立と言っても民間銀行です。実際には坂本龍馬の「亀山社中」が、会社組織のはじめと言われています。「亀山社中」の何がすごいかというと、仲間と共に作ったという点です。会社は英語で「COMPANY」。COMはラテン語で「一緒に」、PANYは「パン」という意味です。一緒にパンを食べる仲間、つまり日本語でいえば、「同じ釜の飯を食う仲間」なわけです。要するに一人ではなく、仲間で進めるものがきちんとそろうと大きな力が発揮できるということなのです。

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会社組織というものを見ていくと、始めは幼年期、成長し、大きくなって、壮年期を迎えます。が、いつからか変化に対応できず、倒産する会社がある一方、一度ダメになってもJALのように立ち直る会社もあります。日本の会社の平均寿命はだいたい30年でしたが、最近は短くなって18年と言われています。うまくやれば100年以上続きます。

例えば、スマホやデジタルの普及で世界中のフィルムカメラの需要は激減し、有名な「コダック」というフィルム会社は倒産してしまいましたが、富士フィルムは世の中が変わると見越して、フィルムの微細加工技術を応用し、化粧品分野に進出して売り上げを伸ばしています。

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では、日本の建設業界はどうでしょう。現在、2020年の東京五輪を前に辰の皆さんもたくさん仕事を受注されていると思いますが、2018年をピークに建設への投資額は減っていくという予想が出ています。ですから、その先は誰かがやってくれると待っていては何も起こりません。いかに組織で打開するかと我々も考えて臨まなければなりません。

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では、「組織」とは何かを考えてみましょう。組織には、「集団」であることの他に2つの要素が必要です。1つは「目的」、1つは「ルール」です。でも「ここで働けば暮らしていける」という程度では強い組織になれません。目的意識をお互いに認識し合い、強くなるために自分が組織に対して何ができるかという「貢献意欲」がないと、普通の組織になってしまいます。
また、成長していく会社には何年か先のビジョンが掲げられ、これに持続可能な戦略があって生き残れる会社となるのです。会社の風通しがよく、言いたいことが言えるコミュニケーションが取れる会社が強いのです。

ここで考えたいのは、コミュニケーション。実際は取れているようで、取れていないことがあります。コミュニケーションとは、人から人へ伝えるだけでなく、話したことにレスポンスして、相手の意見をキャッチボールしたときに初めて成立します。メールも「読んだ」という確認メールを、まずもらうことが大事です。

 

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さらに大事なのは「危機感」。人は集まるだけではダメで、人数が少ない中でもシナジー効果、つまりいかにかけ算ができているかです。西堀栄三郎は「組織は和でなく、積で強くなる」と言っています。組織は個が活きて、努力してこそ強くなる。乗っかるものでなく、自分達で作っていくものです。ある人は、設計について、ある人は経理ができる、そういう個人が集まると一つのチームとして大きな仕事ができるということです。材料工学からも言えることですが、組織体は、単一より色々なものが入った方がより強くなれると言われています。野球でも、4番バッターばかりでは強くなれず、足の速い人や打つ人がいて強いチームになります。それと同じで、会社も個性を発揮しあって伸びていけることが望ましいですね。

 

さらに大事なのは「危機感」。人は集まるだけではダメで、人数が少ない中でもシナジー効果、つまりいかにかけ算ができているかです。西堀栄三郎は「組織は和でなく、積で強くなる」と言っています。組織は個が活きて、努力してこそ強くなる。乗っかるものでなく、自分達で作っていくものです。ある人は、設計について、ある人は経理ができる、そういう個人が集まると一つのチームとして大きな仕事ができるということです。材料工学からも言えることですが、組織体は、単一より色々なものが入った方がより強くなれると言われています。野球でも、4番バッターばかりでは強くなれず、足の速い人や打つ人がいて強いチームになります。それと同じで、会社も個性を発揮しあって伸びていけることが望ましいですね。

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そして組織力を活かしていくためには”One for All , All for One”という言葉があります。私は組織論を大学でも教えてきましたが、一言で説明するときにはこの言葉につきます。こういう気持ちが組織にみなぎっているとき、この間のラグビー・ワールドカップでの日本チームのように、思った以上の力を発揮するものなのです。自分のいるチームをどれくらい愛しているか、という中で育った人は、その人も、その人を見て育った人もそうなります。
「お互い様」という精神と、「愛社精神」が個人と組織を成長させる原動力となるのです。

(抜粋し、お届けさせていただきました)