150-2 POOL/POOLSIDE

用途: 竣工年月: 場所: 設計: 構造: 規模:

プールに見立てて改装した、クリエイターのオフィス

南青山の閑静な住宅街に佇む築20年のマンション。2階のワンフロアをコピーライターの小西利行さんの新しいオフィスへ改修することになった。それまで渋谷にあったオフィスは、クールでスタイリッシュな吹き抜けのある白い空間だったが、以前手がけたマンション・リフォーム「Sakura flat」をご覧になった小西さんが、無垢の木を使ったラフな空間を気に入ってくださり計画がスタートした。 既存建物は、豊かな植裁と重厚な外壁タイルが特徴的な良質な建物である。オーナーはオランダ人の建築家で、そのタイルも輸入物というこだわりようである。東西南北に開かれた開口部は大きさも異なり、周辺環境にあわせて窓際のスペースをボードでトリミングしていくと、240㎡のワンフロアの真ん中にぽっかりと70㎡のスペースが生まれた。少人数のスタッフにはとても広いスペースである。 小西さんの会社名「POOL」を思い浮かべ、見立てたのが「プール」と「プールサイド」というコンセプト。中央のスペースは水の張った「プール」、その外側のワークスペース、テーブル、本棚などは「プールサイド」と見立て、インテリアも水に関係のあるものをイメージしてデザインした。 例えば、中央の大きなミーティングのテーブルは、足場板で作ったイカダである。その周りに小西さん自身の所有するアンティークの椅子が水の中を浮遊しているイメージだ。床の材料には平板ブロックを採用。普通は外構に使う安価なコンクリート板だが、水つながりで室内に用いてみた。厚みもあり、施工者は敷き詰めるのは大変だったと思うが、広々としたラフな空間にマッチした。壁は、床面より700ミリの高さで仕上げ材を変えている。スタッフのワークスペースは、窓際に床を350mm上げた小上がりをしつらえた。休憩したり、肌を焼いたり、何か飲んだり、とプールサイドでリラックスするようなスペースである。 都心の多くのオフィスは代わり映えのしない、無機質な空間であり、クリエイティブな作業をする人には、神経がもたないだろう。居心地のよいオフィスに、いろいろな人が集まることを願う。

(若松 均氏 談)

所在地:港区
構造:RC造規模:地上3階 の2階ワンフロア
用途:事務所
改修設計:若松均建築設計事務所
竣工:1期工事2010年10月
2期工事:2012年6月
施工担当:佐々木
撮影:1期工事①③鈴木研一
2期工事②④-⑤アック東京
⑥平面図若松均建築設計事務所

2013年4月13日 at 5:34 PM