146-2 中野富士見町の家

用途: 竣工年月: 場所: 設計: 構造: 規模:

撮影:篠澤 裕

3 階建てによって、周辺にも良好な通風・採光条件生み出した住宅

2 項道路の突き当りに位置するこの住宅の敷地は、土地を細分化するときの手法として 都市部ではよく見られる形状の敷地である。土地の大きさにもよるが、多くは2m の接道以外は隣地に囲まれるために、日当たり、通風が確保しにくい場合が多く、住環境としては条件が悪くなる傾向にある。
そうした傾向をクリアするために、2 階建てでは面積を満たすと空地が確保しにくいのであえて、紛争予防条例や日影規制の対象となってもメリットがある3 階建てを選択した。3 階建てによって生み出された空地は、通風、日当たりの面から隣接する住宅地の空地と連続させ互いに結び付けられたことで、3 階のテラスは周辺を含めた空地全体のヒンジのような配置となった。こうして生み出されたテラスとリビングは住宅内では 1 階と3 階の2 世帯の接点となる場所となり、同時に私道周辺に暮らす親戚同士の接点となることで人間関係と住環境も文字通り「風通しの良い」関係となることを期待している。
構造は1階がRC 造壁構造、ボリュームスタディを重ねると3階寝室は東側に突き出る形にならざるを得ず、2、3階はS 構造の混構造となっ
た。S 造は、125 角の柱と125×250×6×9 の梁とブレースを基本に構成、スラブは乾式工法で軽量化を図った。仕上げは、防火とスチールによる熱橋防止を兼ねるためフェノールフォームと木片セメント板の複合板を柱の外側の胴縁に固定した外断熱となっている。

    (石川雅博氏 寄稿)

所在地:中野区
構造:RC 造+S 造
規模:地上3階
用途:専用住宅
設計:石川雅博・藤本香/ dpa(ディーピーエー)
竣工:2012 年3月
施工担当:間瀬
撮影:篠澤 裕

2013年4月9日 at 2:00 PM