142-1 Falling star Terrace (白山 K 邸)

用途: 竣工年月: 場所: 設計: 構造: 規模:

 撮影:堀内広治

黒い石積みの壁柱が支える、都会の落水荘

都内の緑豊かな住宅街に、個人住宅を建て替えることになった。とり壊し前の既存の住宅を訪れたところ、その屋上からの景色の素晴らしさに心を奪われた。夕日、向かいの桜並木、そして訪れる夜空に流れる星を見つめたことが設計の出発点となった。
オーナーは、フランク・ロイド・ライトが好きだという。そのことは私に森、小川、滝など、絶好の自然環境にたたずむ、ライトの代表作「落水荘」のイメージを思い起こさせた。
建物の構造として、3つの “コラム” と、間を繋ぐ “スラブ” で構成されている。
“コラム” は建物全体を支える黒い石積風の垂直な壁柱で囲まれており、A~C、3つのコラムがある。中は個室を始め、キッチン、書庫、ロフト、洗面等、プライベートな機能が納められている。
“スラブ” は3つのコラムの間を繋ぐブリッジ状の部分で、肌色の漆喰風の水平ラインで表現されている。ここは外部と一体(或いは外部そのもの)の開放的な空間であり、リビングを始め、エントランスホール、階段室、中庭、バルコニー、屋上 (Falling star Terrace) 等、パブリックな空間が配されている。
隣接する桜並木、以前の持ち主が軽井沢から持ち帰ったという敷地内の白樺など、開口部からの景色に配慮しつつ、階段部の吹き抜けの窓の外には、壁面緑化を施し、「滝」のイメージが玄関、そして外部まで通じるようになっている。オーナーには、屋上テラスで景色を眺めながら、家族や親しい人々との憩いのひとときを楽しんでいただければと思う。

                 (東秀音氏 談)

所在地:文京区
用途:住宅 + オフィス
構造:RC 造
規模:地上3階
設計:東秀音/東アトリエ
施工担当:竹原
竣工:2011 年7月
撮影:堀内広治

2013年4月5日 at 4:00 PM