127-2 clover house

撮影:阿野太一

「街のイメージとなる、3 棟構成の集合住宅」

三軒茶屋から徒歩 8 分ほどの「賃貸住宅とオーナー住戸からなる集合住宅」である。もともと一戸建てが建っていた計画地は、北側には都市計画道路、南東に区道、西側に公園と大学の所有する空地と、周辺に建物がないアイランド状の土地で、緑も多く、都心では恵まれた条件の敷地といえる。一方、居住者からすれば、四方からの視線にさらされることになり、この建物はその外部と内部の視線の関係の調整が重要な課題となった。
日影規制と斜線制限を検討すると、場所によって確保できる高さが異なってくるため、外形をその制限の線に合わせ 3 つのブロックに分けて可能な限り高さを確保していった。構造は、中央に耐震要素を設けた「耐震壁付きラーメン構造」として、外周を全て開口としながら、独立性の高い住戸を作り出している。
全方位に向かって開かれた外壁に、視線を制御するスクリーンとして既製の有孔折板(防風・防雪折板)を採用し、カーテンのように光と風を通しながら、プライバシーを確保している。内部も、それぞれ個性的な室内を作り出している。

     (工藤徹氏 談)

 都心の建物の大きな開口部の視線制御方法としていろんな提案をみかけるが、この有孔折板のスクリーンはコスト的にも機能的にも、今後も効果を発揮すると考えている。
これまでも、耐震構造を中央に集める手法でいくつかの集合住宅を建ててきたが、今回のように建築主と施工会社と我々との 3 者の信頼関係が良好であればあるほど、コンセプトを理解いただき、いろいろな試みを実践できると考えている。

  ( 北山恒氏 談 )

所在地:世田谷区
構造:RC 造(耐震壁付きラーメン構造)
規模 : 地下 1 階、地上 6 階
用途:共同住宅
設計:architecutre WORKSHOP / 工藤徹 山本恭子
構造設計:江尻憲泰/江尻憲泰構造設計事務所
企画:タカギプランニングオフィス
施工担当:高島、中川、田所
竣工:2010 年6月
撮影:阿野太一

2013年3月22日 at 4:00 PM