78-2 玉川田園調布の家

用途: 竣工年月: 場所: 構造: 規模:

自由が丘・田園調布エリアに建つ個性的な建売住宅

□全体計画
敷地は真中に引き込み道路を設け、周りを 6 分割した開発プロジェクトである。
北側は小学校のグラウンド、西側は小学校の農園、南側は道路、東側は宅地で非常に落ち着いた場所である。クライアントからは北側 3 棟(私たちの担当では C,D 棟)は地下室を利用すること、その他の3棟(私たちの担当では A 棟)は屋上利用することが求められた。それに加えてこの場所の特性上、エンドユーザーは、人とは異なるプラスアルファを求めてくると想定し、全体のデザインも各棟で調和しながらも個性を持たせることが求められた。そこで RC 打ち放し + 左官仕上をベースに、各棟表情が異なるよう色や(白、ベージュ、こげ茶)素材(木や鉄)といったテイストを、バランスよく配置している。
またプログラム的にも特徴が出るように、ギャラリースペースや DEN(書斎空間)といったものをそれぞれ付随させることを提案した。

(阿部泰道/ a-scope)

所在地:世田谷区
構造:RC造
用途:専用住宅
企画:㈱アトリウム
設計:阿部泰道/a-scope
撮影:間瀬憲隆、ほか

□A 棟
地上 2 階 +PH 階
床面積 約 40 坪
敷地引き込み道路の入口部に位置し全体の顔となるようなデザインを要求された。
玄関ホールと階段スペースの間を繋ぐ位置にギャラリーホールを設け、絵画や彫刻を飾るスペースとしている。これはリビングへ至る前の来客をもてなすパブリック空間ともいえる。
前面引き込み道路に面する壁面は左官のこて仕上とし、特長的な表情を持っている。また階段スペースが隣地の敷地、建物にかかる場所にあるため、暗くなってしまうことがないように、2階からの階段は踏板にファイバーグレーチングを使用し、上からの光を落とすようにしている。

上:A棟全景。オープンなエクステリアは世田谷区の条例を遵守している。左官仕上げの白壁は、型押しのテクスチャで親しみやすい表情を見せている。
下:明るい階段室とギャラリーホール

 

□C 棟
地上 2 階 + 地下 1 階
床面積 約 51 坪

敷地形状が南東で接道しているため、建物が北側に寄せられている。
地下室の利用が求められたため、リビング階を半階分上げその下を半地下空間として利用している。ドライエリア上部のバルコニーをグレーチングにすることで採光、通風を確保しており、十分居室としての使用が可能な状態である。ホビールームやオーディオルームとしての使用が考えられる。リビングは南面に吹抜けを持ち上階の主寝室と一体感を持ったものとなっている。

上:C棟全景。こちらの左官仕上は櫛引。他棟との違いを見せる
下:1階リビングダイニング。2階の吹抜部分からも光が差しこみ、明るい室内

 

□D 棟
地上 2 階 + 地下 1 階
床面積 約 40 坪
引き込み道路正面に位置するこの敷地は、全体では否応無しに目立つため、プライバシーを考慮し 2 階に LDK を設けている。C 棟同様、半地下空間を有しスキップフロアになっている。
LDK と連続する位置に DEN を設けた。作り付けのデスクとブックシェルフが設置されている。南面に設けられた木製のルーバーは、プライバシー確保と採光、通風を考慮したものである。

上:D棟全景。左下:リビングダイニング。階段室のところに本棚があり、その窓側にDENがある
中:玄関ホールと階段室。壁のタイルが表情豊か。地下室もドライエリアがあり暗さを感じさせない
下:2階リビング

 

 

 

2013年1月31日 at 12:57 PM