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60-2 M邸改修

音楽好きの夫婦の家

四谷の閑静な住宅街に建つ、多世帯住宅の一部の改修工事である。工事は、増床、断熱を命題として始まった。「増床」については、既存の造作家具の配置からキッチンを開放することで、隣接する部分に子供部屋を確保し、結果的に「広く感じる」空間を創出できた。「断熱」については、RC造3層の住宅の3階部に位置するため、日照に恵まれているものの、夏場の室温上昇が考慮されなくてはならず、ダクトスペース及び断熱層としての天井懐を確保しながら、屋上に断熱材を敷き詰めた。さらに、例えば点検口の再設置などに代表される、既存の空調システムのメンテナンス性能の改善を行った。可能な限りメンテナンスのしやすさを心がけ、最終的には、トイレ・バスルームを含め、ほぼ全面リフォームすることとなった。住まい手としてのオーナーの経験と意見を重視し、既存の雰囲気を維持した部分とシックな色合いに再構成した壁・床材、建具・家具により、新築のような仕上がりに落ち着いた。

所在地:東京都新宿区
構造:RC造
規模:地上3階
用途:専用住宅
改修設計:大森伸一

59-1 C-House(品川)

大きな室内テラスと2つの寝室で四季が感じられる家

建て主の要望は、限定された敷地の中で可能な限りスペースを確保し、明るさのある家をということであった。
ガレージを兼ねたエントランスは、構造壁に従うとクルマ2台分のスペースが確保できないため、キャンティレバーとなった。しかし、防犯や視線の配慮から隣地との境界に設けた壁により、すぐには浮いていると気が付かない奥ゆかしい構造となっている。
1階のバスルームはガラス戸で仕切られただけのオープンなスペースで、細長い敷地に立つ建物の北側の玄関へもバスルームからの光が届く。
2階は、通常なら外部に開かれるべきテラスをリビング北側に隣接させて室内にとり込んだ大きな空間で、仕上げにタイルを貼り、天窓からの光の変化で1日の移ろいを感じられるスペースになっている。折れ戸を設けて温熱環境に配慮し、緑を置いたり、パーティスペースとして利用できるように、自由な空間を提供している。北側前面道路に対しては閉じた空間であることが光の効果をさらに際立たせている。
1階と3階の寝室は、「夏の寝室と冬の寝室」と、設計した芦原氏は言う。1階の半地下的な寝室は夏涼しく、都心の景色が見渡せる開放的な3階の寝室は冬でも暖かい。別荘感覚で両方を使いこなすことが可能であるという。

 

所在地:東京都品川区
構造:RC造
規模:地上2階
用途:専用住宅
設計:芦原太郎/芦原太郎建築事務所
竣工:2004年12月

59-2 NーHOUSE(白金)

変形敷地を有効に生かした多世帯住宅

地形の起伏の大きい港区である。20坪ほどの三角形の変形敷地の家の、建て替え工事である。2階玄関は長い坂道に、1階は平坦な路地の突き当たりにそれぞれ面している。施主夫妻は、長年日当たりの悪い1階にいらしたご両親のために明るく暮らしやすい居室を作ることを決意した。ユニットバスルームを擁する1階ワンルームは、新婚の息子さん夫婦に、2階をメインダイニングとし、ご両親の寝室とトイレ・洗面・バスルームを隣接させた。もちろんバリアフリーである。3階にご夫婦の個室とリビングルームを設けている。造作家具や床は落ち着いた配色とし、特にご両親の部屋の家具は、宙吊クロークにして床面積を有効に使えるようにした。また2階3階のリビングには下部に収納が付いたボックス式ソファを置いてすっきりした室内を目指している。2階奥のグレーチングのテラスは洗い場と物干しになっており、竹やぶを背負っているものの、風通しの良い空間になっている。港区でも、このあたりはまだ蛇が出るという。

所在地:東京都港区
構造:木造+一部鉄骨造
規模:地上3階
用途:重層長屋
設計:㈱辰一級建築士事務所

58-1 広尾GH 改修

高級マンションとして、有名な「広尾ガーデンヒルズ」。その中で一部ゲストルームとして利用されている住居の
改修工事をおこなった。
既存の家具、建具の利用を前提条件として、壁・天井のクロス張替え、窓のブラインド設置、照明の変更、一部造り付け家具の追加、の4ポイントに押さえた最小限かつ低予算な改造に絞った工事である。
天井高が全て2400で統一されている原設計の意図に答えて,天井から全ての照明器具を撤去し,替って小型のダウンライトを必要箇所のみに埋込み、フラットな天井を再現した。さらにブラインドボックス内部と造り付けのヘッドボードに仕込んだシームレス蛍光管による間接光で壁面を明るくすることで広がりを演出した。

 

所在地:東京都港区
用途:専用住宅
改修設計:桑原聡/桑原聡建築研究所