240-1 北青山、そして

2020年3月11日 at 11:44 PM

「Arrows aoyama」 撮影:Kozo Takayama

港区北青山、そして隣接する渋谷区神宮前、いずれも弊社が施工させていただいたビルが数多く点在する地域です。
最近、いくつかの北青山の竣工物件の現場を確認するために訪れる機会がありました。歩いてみると同じ番地なのにかなり入り組んでいて、一方通行もあり、車が容易に通り抜けられる地域ではありません。しかしそのために街にはいつも多くの若い人たちが歩いています。総じておしゃれな男性が多い印象です。

先日も上の写真の「Arrows aoyama」のビルの前に来たところ、ちょうど3人組の男性がスマホで建物の写真をパチリ、と目の前で撮るではないですか。思わず「なんで撮影されたんですか」と声を掛けたら、「いや、かっこよかったから」とおっしゃるものですから、「うちが施工したんです。設計は表参道の『BOSS』が入っている『表参道けやきビル』と同じ設計者、團紀彦さんです」とうれしくなって話し込んでしまいました。

この区画には、R246沿いの「ao」ビルをプロデュースした浜野安弘さんのオフィス兼住宅「Omni Quarter」やエステティックの「YON-KA」ビル、ワイヤーシステムの荒川技研のショールーム「TIERS」や、アイスクリームのアントルメグラッセ「GLACIEL」などがあり、少し下ったところには「FRED PERRY SHOP TOKYO」や「小池精米店」、キャットストリートに連なるいくつかのビルがあります。表参道の反対側を合わせると、先月号でお伝えした「エスセナーリオ表参道」など原宿駅周辺まで、50件は下りません。弊社の会社案内「BROCHURE」では巻末に原宿・青山の建築散歩マップと建築紹介が付いています。

しかし、先月号で人と人の直のコミュニケ―ションの大切さに触れて、街歩きをお勧めしながらも、なんと今月は日本、いや世界中で人が集まるところには行かないように、という事態が起きています。

1月下旬からの新型コロナウィルス感染症の流行に伴い、ついに2月26日、政府は2週間のイベント開催自粛要請を発表しました。プロ野球やJリーグ、バスケット、バレー、ラグビーなどのスポーツイベントやタレントのコンサートはもとより、学校など教育現場にも及んでいます。

厄介なのは、ほとんどの人では症状が軽く、風邪を引いた程度なのに、高齢者や病気がある人が重篤になる危険性があるということです。今も何にも異常がないけれども保菌者が歩き回っていることが考えられるわけですから。
目に見えない恐怖には、「可視化が大事」と、検査体制や治療の新しい情報開示が求められて、なんとか流行を乗り切ろう、患者を救おうという機運が盛り上がっています。
建設現場でも、中国の武漢市を始めとした街の封鎖、春節以後の各工場の再稼働の遅れにより、生産現場の停止という事態が住設機器メーカーの製品出荷に影響を与えています。
情報をお伝えしようと、今月のフロントラインでは、住設機器の代理店の営業の方から直近のお話を伺いました。各メーカーとも「納期は未定」としか言いようがない状況です。

「清潔」という観念も改めて問われていると感じます。手を洗う、うがいをする、マスクは必要ということですが、以前「日本人は歯や口のケアが欧米人ほど徹底していない」と聞いたことがあります。ハグやキスが当たり前の習慣の彼らは自分の口の匂いなどには予想以上に気を使っているようです。日々の習慣を思い返してみるのもいい機会かもしれません。