243-1 快適工場

2020年6月9日 at 7:20 PM

「㈱洋菓子舗ウエスト日野工場/配送センター」 撮影:齋部功

写真は、3月にオープンした、㈱洋菓子舗ウエストの新しい工場です。
弊社は、2008年にウエストの「青山ガーデン」の施工をさせていただきました。(ShinClub104 )豊かな緑の庭を持つレトロな雰囲気の喫茶店では、上階の工場で作ったばかりの温かいデザートもお客様にご提供できるということでいつ訪れてもたくさんのお客様でにぎわっています。

もともと日野には木造で築55年の工場がありましたが、社長の依田龍一様によると、事業とともに手狭になり、近隣の一般の住宅をさらに2件買い取って、そこを従業員の食堂にしたり更衣室にしたりしてこれまで凌いでいらしたとのこと。大きな地震が来たらということもあり、耐震性に優れた建物に建替えたいというお気持ちが以前からあったそうです。

「うちの場合、工場といってもほとんど職人さんによる手作りの仕事です。大きな機械でつくっているものだったら、どこに移動してもかまわないでしょうが、新しく開発しているものも手作り。大事なのは職人さんです。職人さんが通える範囲の中で新しい土地が必要でした。でもそんな都合のいい場所はないだろうと言っていたのです」と依田様。
創業以来、「人工の香料・色素等をできるかぎり使用せず、材料本来の風味を生かすべく、ひとつひとつ職人の手作業による成形」をモットーとしてこられたウエストさん。職人さんの手仕事が、あのおいしいリーフパイやクッキー、ドライケーキを生み出していたのです。

ところが、日野市が行っている土地区画整理事業で、たまたま良い広さの土地が出て、建物の移転が可能となりました。これまで山梨の工場と日野工場の二つの工場で作ったものは、国立の配送センターに集積することになっていましたが、今回の土地は、その国立の配送センターとも近い場所です。
「ここだったら両方の人たちが通える。まさに運命的な出会い。ここ以外ないという土地でした。迷わず手に入れました」と依田様。
2,165㎡、工場としての広さはもちろん、配送センターも合併することになり、あちこちばらばらに借り上げていたスタッフの駐車場も敷地の向かい側に確保、さらに2台しかなかった直売店の駐車場も今度は目の前にある程度の台数が停められるようになりました。

オープンの日を迎えました。しかし予定されていたパーティなどは残念なことにコロナ感染症流行の気配が出て、依田社長は2月早々には中止を決定されました。食べ物を扱う会社が万一の事態を起こしてはとのことです。ゲストの方々を工場見学にご案内することにとどまりました。

その後、東京都が3月25日に外出自粛要請をし、4月7日、国は緊急事態宣言を発令。人々は外出を控え、会社も極力テレワークを行い、経済の流れは途絶えました。しかし5月25日、直近1週間の10万人当たりの新規感染者数が0.5人程度以下という目安を受けて、緊急事態宣言はやっと全域解除へと動き出しました。

感染症流行が言われ始めてほぼ4か月、まだ安全と手放しでは喜ぶことはできませんが、もはや、私たちは新しい暮らし方に進まないといけないフェーズに入っています。工場は働く人のために作業しやすい動線などいろいろな工夫が施されています。新たな環境での皆様のスタ-トを心よりお祝い申し上げます。