255-1 ターニングポイント

2021年6月10日 at 3:43 PM

写真は東麻布に昨年11 月に竣工したホテル 「2269 AZAVU」です。代々続く老舗と今どきのカフェなど新旧の店舗が入り交じる麻布。麻布十番から赤羽橋に向かって環状3号線を5 分ほど歩くと通りの内側は低層マンションの並ぶ落ち着いた雰囲気のエリア。そこに2019 年夏から、ホテルの施工を承ることになりました。

コンクリートの積み木を重ねたような打ち放しの外観が目を引きます。通りから見ると窓もなく、どんな建物なのか想像が膨らみます。「都会にいても、あえて窓をなくした閉鎖的外観にすることによってプライバシーを保ち、室内に入ると壁いっぱいの窓や吹き抜けで解放感のある安らげる場になっています。ソフト面では建物の中で味わう特別な時間、食事やサービスにこだわって運営しています。自分自身で勉強のために何度も宿泊していますが、夕方や朝など、光の入り具合が素晴らしいです。打ち放しのコンクリートも施工会社さんや設計によって雰囲気が変わるものですが、好きな風合いに仕上がりました。いい建物ができたなと思います」とオーナーの古木様。

古木様にとっては、これが初めてのホテル運営となります。経験もなく戸惑うことはありませんでしたかと伺うと、「実際は逆に何もわからない分、苦労していないんですよ。完成後、個人的にホテルの運営に参加していますが、コンセプトなどが自分の中にいろいろと出てきて、それらをどんどん成長させていっています。『ホテル運営』はホスピタリティや従業員のサービスがとても大事なので、いい人材いいチーム作りを重要視しています」

コロナ禍でオープン前の3 月4 月は本当に予約が入るのか心配だったそうですが、現在、稼働率も8 割強と順調です。きちんとサービスを提供してお客様に喜んでいただくことが大事だとお気付きになったそうです。「今回初めてプロジェクトマネージャーになり、ホテルの運営までをすることになりましたが、やってみたら思いのほか楽しい仕事でした」

結果的にこれがきっかけとなり、代表取締役をされている会社で、建設するだけの予定だった熱海のホテルも「自分たちで運営しよう」と経営チームを作り始めたそうです。「今、まさに着工を控えていますが、3 棟現場で数年かけて建てるプロジェクトです。元々時間があれば海外でもどこへでも泊まりに行くのが好きで、旅館やホテルの経営に興味はあったのです。それでも、自分のやってきたことは不動産とIT なので、リアルサービスを提供することに自信がなかったのですが、東麻布のこのホテルがターニングポイントになりました」ゆくゆくは、日光や湯布院、沖縄の瀬底島などにも進出したいと思っているそうです。