233-3 シンシア表参道
コンクリートとガラスで解放感のある建物を
建て主は以前、この近くで自宅のビルの施工を辰にゆだねた経験があり、その信頼が今回の施工に繋がっている。敷地は、青山通りから西に入った住宅街の一角で静かな通りだが、個性的なデザインのビルが並んでいる。
コンクリート打ち放しの耐震性重視のビルは、1階には飲食店の入居も可能なようにピットを設け、通りに向けてガラスの壁面をいっぱいに開いた明るい建物を考えた。
上層階への階段室には、ガラス壁を、1階の奥には木の塀を設けて、打ち放しのコンクリートのハードな印象を和らげている。東側の隣接するビルの壁面には蔦がいっぱいに広がり、2,3階の大きく開いた東側の窓から緑が入り込んでくる。
テナントの内装が入るので、デザインできるインテリアは限られていたが、トイレ、ミニキッチンにはサンワカンパニーのスタイリッシュな水栓・カランなどを採用した。
(松崎峻氏 談)
所在地:渋谷区
構造:RC造
規模:地上3階
用途:店舗
設計・監理:松崎峻/スーパービジョン
施工担当:綿貫・大平
竣工:2019年5月
撮影:的野弘路