242-2 1511ビル

用途: 竣工年月: 場所: 設計: 構造: 規模:

外苑の銀杏並木を臨む、NYテイストの事務所併用住宅

以前は自邸と法律事務所を別々に所有されていた建て主から、それらをまとめたいという相談をいただき、当初は中古物件を購入してのリノベーションも検討していたが、最終的に神宮外苑の銀杏並木の側の土地に運命的に出会ったことから、事務所兼自宅を新築することとなった。
機能面から外断熱のRC造を選択し、「NYかぶれ」を自称する建て主のデザインへの想いを実現させた。神宮外苑の借景を活かしながら、上品なファサードと大胆なインテリアの『ギャップ』をコンセプトに、指名さ れた 2 人の設計者で要望に応えていくこととなった。
RC造により堅牢性を担保し、外断熱にすることで内部の有効面積を少しでも増やし、温熱環境を含めた居住性を高めた(大塚)
「NYらしさ」を、「控えめで彫りの深いファサード」と解釈し、木製建具を用いて陰影のある縦長の規則的な開口部でファサードを作り、壁はテクスチャーを感じさせる塗り壁で仕上げようと考えた(大塚)

弁護士という堅実なお仕事に就く方でありながら、突然海外留学に飛び出すような自由さをお持ちの建て主に、内面と外面のギャップを感じ、そんな私達の感じる建て主の「ギャップ」をコンセプトに取り入れ、落ち着いた雰囲気の外観と、コンクリート打ち放しの空間にレッドカーペットを敷く、といった過激なインテリアを対比させたいと考えた(西本)

1、2 階は会議室、3、4 階が事務所スペース、5 階がオーナー邸。各フロア1ルームで、奥の階段でアクセスする。それぞれコンクリート打ち放しの内部に、資料の重さに耐えられる スチールの本棚を設えたりするなど、ラフな内装とした。階段の段裏も現しとなるので施工では苦労して頂いた。2階会議室には、建て主のもう一つの希望である 「友人が集うサロン」としての機能を持たせている。左側の壁面収納をオープンにするとミニバー が現れ、照明も変化を付け、昼と夜ではガラッと表情が変わる。
5 階のオーナー邸は、敷地の小ささに加えて斜線規制により切り取られる非常に小さなスペースを少しでも有効に使うため、また建て主が元来モノを持たない主義の方でもあり、必要最低限の設えとしている。仕切りをなくし、トイレ、シャワールームもガラス張りとし、洗面も階段脇にかなりアクロバティックな形で設置している。ベッドのあるロフトへのアクセスも壁に打ち込んだタラップのみとしたミニマルな空間となっている。

(大塚彰宏/アーオ建築事務所+西本尚子/NISHIKEN architect design 談)

 

構造:RC造
規模:地上5階
用途:事務所・住宅
設計・監理:大塚彰宏/アーオ建築事務所
+西本尚子/NISHIKEN architect design
構造設計:江尻建築構造設計事務所
竣工:2019年11月
施工担当:鯨津・竹原・鈴木(修次)
撮影:Kazuki Watanave

 

2020年5月12日 at 10:48 AM