244-02 LANAI GRACE KITA AOYAMA (ラナイグレース北青山)

用途: 竣工年月: 場所: 設計: 構造: 規模:

Charm Blanc 白い魅力 & 手の跡が感じられる仕上げ材料と施工

建物の仕上げのベースは Charm Blanc 。ベースとして、白いタイル、白い大理石、白しっくい、白の EP 塗装等がそれぞれテクスチュアを活かしてデザインされている。そして Charm Blanc の中に一つ一つ厳選された「手の跡が感じられる仕上げ」を施している。 時代に流されることの無い建物にするためには、一つ一つの材料を慎重に選ぶ必要がある。しかし現在のグローバリズムの中で、日本はもちろんヨーロッパでも味わいのある良い材料が無くなってきていて、手間のかかる「手の跡が感じられる仕上げ材料」も、採算が合わないため少なくなっている。

外壁の白いモザイクタイルは、数度の試し焼きを経て、風合いのあるタイルを使用し、面として一体に見えるように目地は3mmにしている。 その白い外壁に、木製の窓、ブルーに塗られたスチールの手すり、アーリーモダンなガラス庇の吊り金物でアクセントを付けている。
外構、ポーチの床は白い外壁、植栽の緑が映えるようにイタリア製アンティーク・せっ器質風のタイルを「千鳥貼り」にしている。
ポーチ、エントランスは、白い大理石を採石場である 「Carrara の丁場」のような石の塊を組み合わせた CharmBlanc の空間に、イタリア・オペラ劇場のレリーフのレプリカ、そしてデンマーク・ロイヤルコペンハーゲンの「ブルーフィッシュ」を設えている。
エントランスホールからは、中庭の白い大理石の泉から水が流れ落ちる様子が見える。ヨーロッパのプチホテルのような木製の階段で上がった2、3階の中廊下は、共同住宅に必要な電気、ガス、水道のメーターを極力目立たなくすることにより、ホテルの廊下のように設えている。各住戸の扉、サインは、日本の伝統色である「あさぎ色」に塗布している。

SOHO として使用される室内はシンプルな内装にしている。 壁、天井はメンテナンスを考えて EP 塗装、床は土足対応のフローリング風タイル貼り。 洗面所、シャワールーム、キッチン廻りは、海外に数ヶ月前から特注していたモザイクタイルを「市松張り」で使用している。 同様にタイルを市松貼りしたバルコニーは、空調室外機、湯沸かし器等を共用の設備バルコニーにまとめて設置し、個々のバルコニーを広く快適に使用できるようにした。 地下1階の SOHO はドライエリアを広く取ることにより、地下とは思えないような明るさと広がりが確保されていて、前面道路から直接入ることも可能な階段が設置されている。

㈱ランドビジネス建築設計部部長 矢野茂氏寄稿(構成:編集部 )

 

所在地:港区北青山2丁目10-26
交通:東京メトロ銀座線「外苑前」駅徒歩5分
構造:RC造 壁式
規模:地上3階 地下1階
用途:共同住宅(全13戸)
専有面積/62.27~30.19㎡ 間取/1R
総合企画:㈱ランドビジネス
設計・監理:鬼木 設計計画2020・01
施工担当:池山
竣工:2020年1月
撮影:エスエス東京2020

2020年7月11日 at 5:18 PM