247-2 COCOSPACE 恵比寿南

用途: 竣工年月: 場所: 設計: 構造: 規模:

恵比寿の街並みに溶け込む多角形状ビルディング

かつて恵比寿は、ビール工場や有名な飲料水の会社がある商業地と、代官山から目黒川にかけて雑木林も散見される閑静な住宅地が混在する街であった。が、最近はクリエイティブな人たちも集まる街にさま変わりしつつある。

今回の建物は、駅周辺の中小規模のビルが並ぶ一角、小さな変形敷地にテナントビルを建てる計画である。
駅近の画一的なビルの中に埋没せずに、刺激的な存在感を示すには、その敷地形状を逆に生かした、この場所ならではのデザインが必要と考え、検討を進めたところ、道路斜線がかかって5階建てプラス、セットバックでも6階という当初の計画は、天空率を使うと8階建てになる事を導き出した。

中小規模のビルの設計は、ほとんどが避難階段と避難バルコニーのスペースの取り合いでスタートする。しかし、この建物は「く」の字型、上からみると「K」の字のようにも見える敷地特性により、建物前面を多角形の立体にすることで、より高い建物を建てることが導き出され、縦方向に伸びやかさが感じられるファサードが生まれる。
通常は正面から見た形をファサードとするが、ここでは見あげた形もそれとし、バルコニーや開口部のジグザグな配置を探った。8層分に用意されたボトルのような模型の開口部を、まるでショートケーキをカットしていくようにカッターで切り、その中で下階から上階に向けて壁のカット数を徐々に増やしていくルールが生まれ、その連続した流れが全体の統一感を維持していくことになった。ウッドの軒天が樹木を見上げたような表情を加え、多様なイメージを街にもたらす。
訪れる人には恵比寿の街の原風景を感じてもらえればと願う。

(竹内巌氏+岩城泰斗氏/ハル・アーキテクツ 談)

 

構造:RC造
規模:地下1階、地上8階
用途:飲食店舗
事業主:北辰不動産㈱
設計:竹内巌/ハル・アーキテクツ
施工担当:高沢
竣工:2020年6月
撮影:小野寺宗貴

 

2020年10月10日 at 7:37 AM