254-2 Zet JINGUMAE

用途: 竣工年月: 場所: 設計: 構造: 規模:

癖のある土地のポテンシャルを最大限に引き出す

このテナントビルが建つのは原宿キャットストリートの終わる、住宅街と接した「際」とも言える地域である。若い世代の多い原宿だが、ここまで来ると、大人をターゲットにしたセレクトショップや流行りのフレッシュジュースの屋台、クリエイティブなオフィスが混在する。

通りから住宅街に抜ける、緩やかな上り坂の小さな路の交差点。少し癖のあるこの土地に対して、いろんなアプローチがある中、テナントとして入る業種を想定するよりも、むしろターゲットを少し落ち着いた年齢層のキャリアウーマンに想定すべきだと感じた。
ドライな植栽をアクセントとして建物の癖をあえて消して、入居時のテナント個々のイメージが強く残る方がいいと思った。

ビル名のZetはアルファベットの一番後ろのZ。建築としてやり切りたい、やり切ったという想いを込めた。続くetはラテン系の&(アンド)という意味。その先をやりたい、価値を見出していこうというという意味合いがある。

新型コロナウィルスが拡大し世の中の店のあり方も変わったものの、工事中変更したのは換気のため窓を開けられるようにしたくらいで「建物で余計な主張をしない」という当初からのコンセプトは変わらなかった。

今後の建設会社のディベロッパー部門としては、先日来始めている「小さなオフィス」に力を入れていきたい。不動産事業としては「その物件ありき」が基本なので一貫性が難しいけれど、一方で一気通貫の企画は続けていかなくてはいけない。大手のディベロッパーさんは地上げして大きなものをという方向だが、そこに立ち向かうのではなく、我々が目指すべきは「新しい小さなオフィス」だと感じている。

(加和太建設㈱不動産X事業部 岩田宜久氏 談)

所在地:渋谷区
構造:RC造
規模:地下1階、地上2階
用途:店舗
設計・監理:関東設計
構造設計:スパン設計一級建築士事務所
施工:中村、大山、矢田
竣工:2020年12月
撮影:アック東京

2021年5月10日 at 5:21 PM