263-2 T邸

用途: 竣工年月: 場所: 設計: 構造: 規模:

維持換気システムを取り入れたこだわり住まい

「T 邸」が建つこの場所は、「第一種低層住居専用地域」ということもあり、条件がとても厳しいなかではあったが、T 様のご要望である「天井が高くて、リビングとテラスが繋がっている開放感のある住まいにしたい」という想いに応えられるよう、少しでもゆとりのある空間にする工夫を随所に施した。

当初「賃貸併用住宅」というご要望もあり、貸室2部屋・店舗・専用住宅で計画していたが、スペースなどを考慮した結果、貸室1部屋・店舗・専用住宅という計画に落ち着いた。

専用住宅部分は少しでも空間を広く取るため、日影規制に掛からないよう、各所微調整をおこないながらギリギリまで広げていくことで、空間を最大限に確保しつつ、外観は立体的な仕上げに。

計画を進めていくなかで、「寝室から直接浴室・洗面所へ行けるほうがいいのではないか」とご要望をいただいたので、寝室と寝室の間にそれらを設け、引き戸で間仕切ることで、機能的かつストレスのないよう工夫した。

貸室は、計画位置上採光面積が取りづらい位置にあったが、トップライトを高く設置することで有効採光を確保し、閉塞感を緩和させ奥行を演出。またロフトは天井を高くすることで「ベッドルーム」として使っていただけるよう、意図している。

今回、建物の換気システムとして「びおソーラー」を採用。冬は太陽光の熱で温められた空気をファンで床下に送り、スリットから暖かい空気が室内へ送られ、夏は夜間の冷たい空気を建物内に送ることができる維持換気システムである。自然の熱源を利用しているので身体にも良く、また長期的に自宅を留守にしていても常に空気が換気されているので、建物にとっても非常に好ましい。

「住みやすさ」と「快適さ」を兼ね備えたこの建物は、この先長くT 様夫妻の生活をより良いものにしてくれるだろう。

(後藤正史アトリエ/後藤正史氏 談)

構造︓RC 造
規模︓地上3階
用途︓店舗併用住宅
設計︓後藤正史アトリエ/後藤正史
施工担当︓郷・大塚
竣工︓2021 年9月
撮影︓淺川敏

2022年2月14日 at 9:26 AM