192-2 カスケード原宿

用途: 竣工年月: 場所: 設計: 構造: 規模:

積層テラスとアトリウムが生み出す新たなシーン

敷地面積は約800㎡。高低差が4m強ある不整形な敷地は、表参道と竹下通りに抜ける2本の道路に繋がり、住宅と小さな店舗が混在する裏通りといったエリアであった。しかし原宿駅から徒歩2分という好立地である。オーナー・ボルテックス様と共に、大人のための新たな商業エリアとしての可能性を見出し、2本の通りを結ぶ新たな道を敷地内に作ることから計画はスタートした。
敷地に入ると、大きな階段が、植栽豊かな地下の中庭に下りていく。吹き抜けになっている建物を見上げると、中庭を囲むようにテラスが巡り、それぞれの店の個性的な看板、人々の賑わいが見える。通路を彩る植栽の実際の面積は、渋谷区の条例とほぼ変わりないのだが、樹種、枝ぶりにこだわり、予想以上のボリューム感を出している。
床は素材感のある混色木調タイルを多方向に配置することで積層感を出した。施工の協力が目立つ場所である。幾何学的な形状を意匠に高めて、不整形な敷地建物との一体感を持たせている。エレベータ周りの袖壁も、落ち着いた色調のプリントタイルを採用して、店舗の個性的なインテリアデザインを損なうことのないよう配慮している。
テラスに向けて各店舗の開口部には開閉可能な引戸形式のサッシを採用し、また、アルミサッシュとスチールサッシュ欄間を組み合わせることで、フレームの太さを軽減している。テラスを取り巻く透明感のある手摺と300mmのスラブの断面も、浮遊感のあるデザインを高めている。
照明・サインデザインは、テラスと店舗が一体となるように、インテリアデザインを意識したものを配置し、共用部の通路も回遊性のある外部テラスとし、家具や看板等を設置できるように、最大20㎡程度の店舗専用使用権を設定し、事業効果の向上性をねらっている。
全体のテナント数は16区画入居可能なプランであるが、複数区画利用されるテナントもあり、一部に乾式床を設置してメゾネット対応もできるなど、将来的な可変性にも配慮している。日本初上陸のスイーツ専門店など話題の店7店舗が入居され、新たな原宿のシーンを生み出すことになればと願っている。

(高宮大輔氏/UDS 談)

所在地:渋谷区
構造:RC造
規模:地上3階、地下1階
用途:店舗・事務所
開発:ボルテックス
設計:UDS
ランドスケープ・照明:ソラアソシエイツ
施工担当:中川、山川
竣工:2015年9月
撮影:アック東京

 

2016年3月15日 at 3:35 PM