202-2 神宮前6丁目プロジェクト

用途: 竣工年月: 場所: 設計: 構造: 規模:

撮影:斎部功

キャットストリートに向けて、思い切り踊ることのできる
祭りのやぐらのようなテナントビル

渋谷川の暗渠部分である裏原宿のキャットストリート。静かな住宅街であった20年前とはすっかり姿を変えて、両側には、若者のファッションの先端を行くブランドショップが軒を連ねる。デザインも様々な建築物が建ち並ぶ中、むしろ黒子に徹して、店の商品や展示物に思う存分自己主張してもらいたい。そんな気持ちで、祭りの『櫓(やぐら)』のような、シンプルな構造の建物を考えた。

暗渠より少し下がった側道から、再び70cmレベルを上げて、道行く人に目線を合わせ、柱は木造のサイズ150mm角に抑えて、ガラスファサードを通して、ほとんど建物を意識させずに内部の商品や広告を、通りから見えるようにした。

多くの鉄骨造の建物で耐震性の確保のために設けられる鉄骨ブレースは、デザインの上からも避けたいと考え、純ラーメン構造とした。サッシはスチールにして少し太く、柱と同じサイズにして、構造的に必要なものを全体に等価にしてまとめている。木々が並ぶ林のようである。一番太い鉄骨は、デンキに引き込みに建てた300mm角のH綱である。

商品が目立つためには、とにかく店舗の内装設計の自由度を上げる必要がある。物販で、3階以上の建物は、耐火構造が義務付けられているが、柱・梁の仕上げの厚みを抑えるため、今回は耐火塗料を採用し、通常より厚い数mmの厚さで施し、躯体そのものはかなり軽く仕上げることができた。
階高は約3m。コンクリートの厚さ150mm、梁背約285mmで、さらに内装が活かされるだろう。

(鈴木孝紀氏 談)

構造:S造
規模:地上3階
用途:店舗
設計監理:鈴木孝紀建築設計事務所
施工担当:鄭
竣工:2016年7月
撮影:斎部功

 

2017年1月10日 at 4:08 PM