146-1 SHO

用途: 竣工年月: 場所: 設計: 構造: 規模:

厳しい法規制、敷地条件をクリアし、最大限の幾何学形態確保とプロポーションにこだわる

撮影:山森 誠

1 階は事務所、2-3 階はワンルームマンションの4住戸からなる事務所兼共同住宅である。

共同住宅はワンフロア2住戸で、最大住戸面積は22 ㎡程度であるが、2階西側住戸はバルコニーを設けないでその分を広くし、3階住戸は10 ㎡程度のロフトを設ける等、トイレ浴室の工夫と合わせ、狭さを感じさせない快適な住空間を確保している。
その空間確保の為、東側と北側は、最大で2.25m 地中に埋まっているにもかかわらず、隣地境界から10mm のクリアランスで建物を配置し、曲がりくねって勾配のある前面道路側は天空率を最大限駆使しながらの計画となった。隣地地主の協力無しには不可能で、建て主さんと近隣の良好な関係があってこそ成立した計画である。
プランの特徴の一つは、東側住戸のバルコニーを、あえて東面に設け、南面と東面にバルコニーを分散したことだ。東側は、バルコニー先端で隣地から最小150 程度のクリアランスなので、一般的にはバルコニーを設けないところであるが、眺望が開け、バルコニー前の隣地に建物が建つ可能性が殆ど無いと思われたことから、今回の案に踏み切った。法規上の必要採光は南側正面窓からの確保となる。
共同住宅は、連続したバルコニーでデザインが決まってしまうケースが多い中、2方向にバルコニーを分散させることと、正面中央を縦に走る構造的にも意味のあるスリットにより、一般的な共同住宅とは違うシンプルな外観が可能となった。そのスリット奥には、躯体埋め込みの縦樋を設け、東面では、バルコニー袖壁を欠込んでアルミ材で蓋をした縦樋とし、樋をファサードから消しながら、シンプルさとプロポーション、そして居住性にこだわった。

( 中尾 実氏寄稿)

所在地:川崎市
構造:RC 造
規模:地上3階
用途:事務所・共同住宅
設計:中尾実/ナカオアトリエ
竣工:2012 年3月
施工担当:常田
撮影:山森 誠

2013年4月9日 at 4:00 PM