107-1 西五反田PJ

都心の風景を取り込む、インテリア重視の住宅

 

もともとこの地でご商売を営んでいた建て主の、 テナント併用住宅の建て替え工事である。 地上 8 階の建物は、 1、 2 階がメゾネット形式の店舗、 3、 4 階が各階2戸の賃貸ワンルーム、 5~ 7 階が建て主宅、 8 階が子世帯宅である。

オーナー邸の構成は、 5 階がパブリック、 6 階が茶室を中心に和の室礼を大事にしたスペース、7 階をプライベートとしている。 各階は内部階段でつながっており、 全体に落ち着いた配色の空間となっている。
敷地前面の幹線道路である 「桜田通りの気配を感じながら生活したい」 という建て主の思いを受けて、 5 階はL字型に開口部を取って、 都心ならではの景色を室内に取り込んだ。 賃貸である下層階には逆にルーバーを設けて、 採光・通風を堅持しながら、 プライバシーに配慮し、 また反対に内部が見えにくいようにすっきりとした外観を心がけた。 6 ~ 8 階は、 3 層を貫く斜めの外部吹き抜けが、 ずれた視線のつながりによる 「程よい距離感」 を家族間に提供している。
建て主ご一家は、 インテリアには関してよく勉強されており、 建材の素材や色のイメージをしっかりお持ちで、 家具もお好きなブランドがあった。 ソファ、 ダイニングセットなど、 その希望を丁寧に読み取り、 ひとつの変更についても、 影響するファブリックやその他のアイテムすべての統一感を損なわないよう、 見直しには気を使った。
生活に力強い影響力を持ち、 最初から最後まで変化しない構造やプラン、 つまり 「建築」 と住まい手が演出することで状況が刻々と変わる 「インテリア」、 この 2 つの相対するものをどちらも大事にしていきたいと感じている。 この後、 二期工事としてテラスに緑化計画を予定しており、 機能性だけでなく、 インテリアとの関連性も重視し、 建物とのさらに豊かな関係性を提案できる緑化を行いたいと楽しみにしてる。

    (横堀健一氏談)

構造:RC 造
規模:地上 8 階
用途:店舗・共同住宅
設計:横堀健一・コマタトモコ / 横堀建築設計事務所
実施設計・管理:高橋敏三/空創計画 TT アトリエ
施工担当:讃井、村山
竣工:2008 年 12 月
撮影:アック東京

2013年3月2日 at 4:00 PM