82-1  M2-HOUSE

用途: 竣工年月: 場所: 設計: 構造: 規模:

モダンなデザインに和の安らぎを持つ開放的な住宅

建て主はこの地域に長く住むご夫婦と娘さんである。以前と同様、 建物を一部賃貸とする住まいに建てかえることになった。
この地域は防火強化地域に指定されており、 建て替えについては準耐火以上という制限があったため、 コンクリート造で計画はスタートした。都心の住宅密集地の限られたスペースで、借景の力を借りるには地域的にその力はない。また防犯上囲まれた空間の方が安心である。外からいただくのは、 風と太陽だけとし、 表の通り沿いには打ち放しのコンクリートと大きなガラスブロックの壁面を設けて閉じた形にした。裏側のバルコニーには木のルーバーを設け、内部に曖昧にひらけた空間を設けた。木のルーバーが、プライバシーを確保し、中が見えないようにしてある。
建物の構成は、 1 階エントランス、 2 階 LDK、 3 階プライベートな個室で、これが一番使いやすい形であろう。あまり部屋を小割にするのは好きではなく、 大きく分けた形を取り、 300 角のガラスブロックを吹抜部分に使った。

北側なので、夜明けから日没まで室内へ一定の光を確保できる。 構造的には、 外側が構造耐力壁の中にインテリアがあるという建物である。シュークリームのように、 外側がしっかりしていて中にやわらかいクリームが入っているようなものである。断熱性能を考え、 すべてコンクリート打ち放しとせず、 断熱を施したペイント仕上調の白のビニールクロスが部分的に配されている。
家はその 「たたずまい」に表れる。食べ物と同様、 キレとコクのあるものがいい。キレであるデザインは設計者がつくるものであり、コクとなる「たたずまい」は住まい手である建て主が作り出すものである。着飾ることのない「たたずまい」が一番である。

      (山嵜雅雄氏談)

構造:RC造
規模:地上3階
用途:専用住宅
設計:山嵜雅雄建築研究室
担当:佐々木
完成:2006 年 12 月
撮影:平井広行

 

2013年2月4日 at 2:22 PM