89-2 JM335

用途: 竣工年月: 場所: 設計: 構造: 規模:

シンプルなファサードに内包される、ヨーロッパの都市の街路性

敷地は神宮前3丁目交差点の近く、キラー通りから1本路地を入った、奥まった場所である。市松模様の外壁が、すっきりとした印象を与える。クリエーターやアーティストの多い地域だが、全面ガラス張りのようなインパクトのある外観より、ニュートラルでかつ単純な構成のファサードにしたかった。
パリの裏通り、ギリシャの細い集落など、ヨーロッパの町並を歩いていると、ちょっとした路地に迷い込み、不思議な空間に出会うことがある。「こんなところにこんな空間が…」というようなそんな小さな驚きに似た感覚をこの場所で出したかった。そのため、店舗そのものは2つのブロックで構成されたシンプルなものであるが、通常の建物のようにエレベーターの上下移動で訪れる人を単純に内側へ取り込むのではなく、地下と、上階の店舗へと2方向のアプローチを設けた。上階へは建物の東側の緩やかな階段を進み、左側に折れる。白い壁の切通しの間から真っ青な空を望むかのように、吹き抜けの空間が伸びている。2つの屋上はやはり白い橋が結んでいる。
最近の自分の設計では、ap bankがプロデュースした、「kurkku koti」「kurkku piha」に続くウッドフレンズ都市開発事業部門の第3弾になる。いずれも建物内部に仕掛けられた街路性空間の楽しさを味わっていただければと思っている。

(関根裕司氏 談)

所在地:渋谷区
用途:店舗
構造:RC造
規模:地下1階、地上2階
設計:関根裕司/ARBOS
竣工:2007年6月
撮影:斎部功

2013年2月11日 at 12:00 PM