180-2 日本キリスト教団 生田教会

用途: 竣工年月: 場所: 設計: 構造: 規模:

地域に開かれた教会建築とは

 神奈川県生田の住宅地に建つ、プロテスタント教会のプロジェクトである。
この計画は、旧会堂の建替え計画で、要望として礼拝堂のほか、大きな集会室、事務室、牧師室、庭、駐車場用地などが求められた。その後、駐車場の用地を最大限確保したいという要望から諸機能を2階建てに納めることが与件となった。
新しい会堂は、一階に集会室とエントランス、事務室、2階に礼拝堂と牧師室、会議室を持つ。配置としては、かつて庭であった南半分の場所に建つこととなった。その結果、旧会堂が建っていた北側がアプローチと駐車場を兼ねた庭となって、会堂と庭の関係が反転する配置となった。
建物の構成上、集会室と礼拝堂という2つの大空間を積層する必要があり、それらを普通に積むとたいへん大きくなるので、ここでは屋根傾斜をつけて軒高を低くして、また建物全体を柔らかく3つの棟屋に分けてスケールを抑えて、住宅地を圧倒しない佇まいを目指した。分節された3つの棟屋は、その空間規模や室内機能、周囲との関係などから、おのおの違う形となった。たとえば礼拝堂は、聖壇を中心とした対象的切妻勾配屋根の室であり、妻側を東に向けて朝日を取り込むとともに、屋根中央を切り開いて上方から光を取り入れる形とした。エントランスは、道路、庭、室内というアプローチをスムーズなものにするために、エントランス棟屋全体の角度を振って、道路へ正面する形とし、常に開かれうるような大きな引き戸を設けた。集会室は、外と地続きの開かれた空間で、人々の活動や交流が外からも感じられる空間とした。そのようにさまざまなやり方で建築内外の連続感、住宅地との調和を考えた。建物も庭も、これからいろいろな人に使われて教会の活動に合った、開放的で公園のような場所になっていくことを期待している。

(西沢立衛/西沢立衛建築設計事務所)

所在地:川崎市
構造:S造
規模:地上2階
用途:教会
設計:西沢立衛建築設計事務所
施工担当:岩本、村田、川崎、大場
竣工:2014年9月
撮影:アック東京

 

 

2015年3月28日 at 6:57 PM