22-2 日商機械川崎総合機材センター

用途: 竣工年月: 場所: 設計: 構造: 規模:

株式会社日商機械さんは、創業36年の建設機械のレンタル卸業者さんです。本社は大阪ですが、このたび川崎の総合機材センターを弊社の施工で新築されました。

姫野康通社長にお話を伺うことができました。

―建設業界は今、もっとも不況業種といわれていますが、御社はいかがですか。
「わが社は昨年9月の決算では、過去最高の40億5000万円を売上げ、おかげさまでまずまずの利益を得ることができました。これは平成8年の売上38億円以来の数字です。阪神大震災の後ですね。このときに、商品を豊富にとりそろえ、人員も強化しました。4年前に名古屋に進出、そして博多に2年前に出店して現在に至っています。
出店前の名古屋の取引は月間300万円でしたが、半年で3000万円/月になり、平成12年9月の水害の影響で、翌10月は5000万円/月の売上をみましたね。現在も4000万円/月ベースで推移しています。」

現在も川崎センターの近くのマンションを借りて、月のうち半分は関東、あとの半分は大阪、名古屋というペースの姫野社長。出店のときには、必ず半年ばかりそこに生活の拠点を置き、陣頭指揮をとる心強いリーダーです。出店すると、それまでの取引から10倍の売上増を出してきました。関東圏には7年前にここ川崎に進出。そして、3年前に船橋、戸田と出店して、これで関東全域をほとんどカバーできるようになっています。

―このような活発な事業展開をされていく際の、御社の強い部分とはどんなところだとお考えですか。
「私どもの仕事は、建設機械などを一般のレンタル業者さんに卸す仕事です。全国2500社ほどあるレンタル業者さんの取り扱っている商品はだいたい各社とも200種どまりでしてね。大型のものが多いし、ほとんどの業者さんはそれ以外にどんなものがあるのかさえ知りません。わが社は現在3500種2万5,000点を用意し、月に2種類ほど、新機種を増やしております。年間にすると10~20種類の新機種のご紹介を行っています。例えば昨年新機種として導入した「マイコンバイブレーター」は明石海峡の橋脚工事で採用されていますが、非常に高性能で、従来のもののように故障しません。

やはり豊富な品揃えは普通の業者さんではむずかしいですよ。整備もできませんし、それだけのものを抱えているのは大変です。パンフレットも用意して、常に新しい情報を提供するようにしています」

―さて、今年はどのような展開をされていく予定ですか。

「そうですね、今までは出店してこのように結果を出してきましたが、
実はこの経済状態ですから今年は『我慢の年』ということで、『筋肉質の体質』に会社を鍛えていこうと考えています。たくさんの取引先の中には、倒産するところも出てくるかもしれないので、選別をきちんと行い、キャッシュを常に手にしておけるようにしたいですね」

どこの会社もやっていることですが、信用情報にはことに注意をはらって、社員にも徹底させているそうです。もちろん、北海道、東北、四国と今後出店を視野に入れている地方もあり、要請を受けて進出すれば儲かるという自信はあるそうですが、今は慎重な姿勢をとっていらっしゃいます。

―社員教育に熱心でいらっしゃると伺っていますが。
「現在、従業員は正社員 140 人、バイトや契約社員を含めると 180 人体制です。一昨年春から大阪の研修センターで社員研修を開始しました。機械の知識だけでなく、社員の『人間としての向上』を図りたいと考えまして、一人の社員に 3 ヶ月に 1 回の割合で研修の日が回ってくるように、毎週研修を開催しております。わが社は高卒社員が多いのですが、取引先の担当者はほとんど大卒。会話をする上で対等
なお付き合いをしてほしいと以前から思っていました。管理職もレベル別に 2 班に分け、月に 1 度土曜日に行っています。私はどちらにも顔を出しています。」

平均年齢27歳という若い会社だけに、それだけの効果は表れているようです。忙しい中、冬はスキー、夏はボートでつりや水泳を楽しむスポーツマンの社長は、30歳からは「居合」もたしなまれているとのこと。大阪本社には道場もあり、社員や取引先の方々と練習されているそうです。古武道の精神面での厳しさが魅力と語ってくれました。

―最後に今回のこの川崎総合機材センターの建物の感想をお聞かせください。
「すっかり設計の石崎先生にお任せでした。こちらの希望は吹抜けの倉庫を作ってほしいということだけで、倉庫というのはスレートで囲まれていればいいという感じでしたが、さすがに先生はセンスが違いますね。こちらが質問したことに10倍の答えが返ってくる人でして感心しましたよ。ガルバリウム鋼板も明るくて、いい建物です。年始に来たお客さんも皆さんびっくりされています。社員も明るい雰囲気の中でやる気がでますね。窓に色をつけるというような発想は素人には出ませんわ。渋谷あたりのカフェみたいで格好いいですわ。」

1階は受付事務所と倉庫、2,3階とも倉庫ですが、中2階が社員のための食堂のスペースになっています。4階が事務所。正面の車の出入り口のシャッターは、色分けされ、各入口のポールも色分けされているので、大小様々な機械が並ぶ内側への導入もスムーズに行われます。裏側のヤードにはガルバリウム折板のプリーツを生かした雨よけスペースもあり、表情が豊かです。

所在地:川崎市
構造:S造
規模:地上4階
用途:倉庫・事務所
設計・監理:石崎友久/アーキウィル石崎建築設計

2001年12月12日 at 6:21 PM