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254-1 光を当てる

「Zet JINGUMAE」 撮影:アック東京

写真は昨年末竣工した「Zet JINGUMAE」です。地上2階、地下1階のテナントビルで原宿キャットストリートの終わる、住宅街と隣接した「際」にあります。

このビルの建て主の加和太建設㈱は静岡県三島市に本社を構える建設会社です。75年前の1946年に近畿土建株式会社として明石市に創業され、1962年に現在の三島に本社を移され、社名を加和太建設株式会社とされました。お名前の河田(かわだ)様の字母で当時台風の際にお寺さんに付けていただいた名前には「基本を大事にしつつ、皆で力を合わせていこう」という意味が込められています。

現社長の河田亮一様は四代目でいらっしゃいます。近年三島をはじめとして静岡県内で地域活性化のためにさまざまな活動や施設の運営をされています。
「まちなかオフィスプロジェクト」は、市内の中心市街地にある空き店舗や2階以上が空室となっている物件を中心に空室部分を建物所有者から借り受け、スモールオフィスへとリノベーションして本社機能を分散し事業部や課ごとにそのオフィスを利用する仕組みです。社員をまちに送り込むと同時に、コロナ禍で少人数に分散化することは一石二鳥の大変面白い取り組みです。

また三島市内を中心とし、あちこちに設置された黄色い自転車が目印のシェアリング自転車「ハレノヒサイクル」。自転車で移動するのにちょうどいい大きさの街を観光客や住人の方々にゆっくりと周囲を見て感じてほしいという想いで運営されています。
現在のように地域のために活動されるきっかけは少し意外なところにありました。「高校を海外に行かせてもらった親孝行のために、数年会社を手伝うよと戻ってきたんです。あらためて建設業の魅力に触れて、父に建設業をやらせてくださいと頼みました」と河田社長。
そうはいっても、当時はまだ地元の活性化を仕事にしようとは考えたこともなかったそうです。ところが自社の、とある土木現場監督に出会い、いろんな苦労をして道や橋を作っていることを知り、「その彼らの想いは果たしてどの位の人に伝わっているんだろう。地域のために作っているのに」と彼らの想いや物語を多くの人に届けたいと思ったそうです。「それにはまず建設業のあり方から変えないとダメだ」と考えました。

「彼らが街を作っているんだというメッセージを発信し、彼らも街の人に感謝されたら、自分の仕事に誇りをもって臨んでくれる。現場で働いている彼らにもっと光を当てたい」という想いから、現在の街との関わりがスタートしたのだそうです。今では、行政からお声がかかるほど静岡県の地域活性化のため精力的に活動されています。

254-2 Zet JINGUMAE

癖のある土地のポテンシャルを最大限に引き出す

このテナントビルが建つのは原宿キャットストリートの終わる、住宅街と接した「際」とも言える地域である。若い世代の多い原宿だが、ここまで来ると、大人をターゲットにしたセレクトショップや流行りのフレッシュジュースの屋台、クリエイティブなオフィスが混在する。

通りから住宅街に抜ける、緩やかな上り坂の小さな路の交差点。少し癖のあるこの土地に対して、いろんなアプローチがある中、テナントとして入る業種を想定するよりも、むしろターゲットを少し落ち着いた年齢層のキャリアウーマンに想定すべきだと感じた。
ドライな植栽をアクセントとして建物の癖をあえて消して、入居時のテナント個々のイメージが強く残る方がいいと思った。

ビル名のZetはアルファベットの一番後ろのZ。建築としてやり切りたい、やり切ったという想いを込めた。続くetはラテン系の&(アンド)という意味。その先をやりたい、価値を見出していこうというという意味合いがある。

新型コロナウィルスが拡大し世の中の店のあり方も変わったものの、工事中変更したのは換気のため窓を開けられるようにしたくらいで「建物で余計な主張をしない」という当初からのコンセプトは変わらなかった。

今後の建設会社のディベロッパー部門としては、先日来始めている「小さなオフィス」に力を入れていきたい。不動産事業としては「その物件ありき」が基本なので一貫性が難しいけれど、一方で一気通貫の企画は続けていかなくてはいけない。大手のディベロッパーさんは地上げして大きなものをという方向だが、そこに立ち向かうのではなく、我々が目指すべきは「新しい小さなオフィス」だと感じている。

(加和太建設㈱不動産X事業部 岩田宜久氏 談)

所在地:渋谷区
構造:RC造
規模:地下1階、地上2階
用途:店舗
設計・監理:関東設計
構造設計:スパン設計一級建築士事務所
施工:中村、大山、矢田
竣工:2020年12月
撮影:アック東京

254-3 特別対談 河田亮一/加和太建設株式会社社長 VS 岩本健寿/株式会社辰 

「地元を愛し、未来へ活性化させていくアクションを」

今月はp1,2 でご紹介した「Zet JINGUMAE」の建て主である加和太建設の河田亮一社長に静岡県三島市の本社にてお話を伺いました。弊社社長の岩本も三島出身。偶然同じ中学校出身というご縁もあり、今回は岩本自ら聞き手としてインタビューを行いました。

岩本:「Zet JINGUMAE」の施工を御下命いただきありがとうございました。御社ホームページを拝見すると地元の静岡東部、伊豆、三島に対する強い想いを感じます。自分も三島出身ですが、改めて社長の地元に対する想いを聞かせていただけますか。

河田:高校から留学したことによって地元の良さを感じたというのが大きいですね、父に「高校から学区内の進学だけでなく海外もあるからな」と勧められたこともありますが、何も考えていなかった自分に気が付き、やりたいことを決めるためにも海外に出ました。留学していた4年間に政治家になると決め、父にも日本で政治家になるためにはどうしたらいいのか相談していました。

帰国してから「面白いやつだ」とリクルートに採ってもらったのですが、当時、ITベンチャーが出てきた頃でいろんな経営者に会い、自分も経営者になりたいと思うようになりました。それにはまず「お金の勉強」と銀行に転職、30歳の時IT分野で起業したいと思っていたのですが、留学もさせてもらったし、一旦会社を手伝うよ、と三島に戻りました。父から会社を継げと言われたことはありません。

三島のまちづくり事業については、当時はまず、建設業を魅力的な産業にするための手段として考えていました。本当のところは日々、地域のために道路づくりに苦労している現場監督に光を当てたい、という想いから始まったことなんですよ。

岩本:「現場監督に光を」という想いはうちも同じです。まちとの繋がりという点では、「工事をさせていただいている」という前提で現場周辺の道路清掃を行っています。また、工程表を近隣に配布する際に御用聞きをして、半年、1年かけて打ち解けてくるんです。工事完了後、アンケートを配布し工事の感想、ご意見を社長宛にいただいています。また都心で著名建築家の設計やまちづくりに寄与する建築施工というニッチな部分でその魅力を伝えているのですが、河田さんは幅広く挑戦されていて、本当にすごいと思います。

河田:「地方のゼネコンは地方の活性化のために存在している」という定義で、地域の課題については「誰もやらないんだったら自分がやる」というシンプルな判断でやっています。手掛けたまちづくりではいろんな人が関わってきます。もう一つの使命と思っています。

岩本:三島は伊豆の玄関口。地の利もよく、もっと発展してもいいですよね。

河田:そうですね。10万人程度の街で行政との距離の近さや首都圏との近さとか、南に抱えている伊豆というマーケットだとか、トータルで考えるともっと可能性があるんじゃないかと考えます。
まちの活性化でやりたいことはまだまだいっぱいあります。売上1000億あるとそれを実現できるなぁ、と考えます。
新入社員の中にはまちづくりで起業したいから加和太建設で修業したいという者が出てきました。彼らが外に出たいと言った時にやれるような成長をさせてあげたいし、機会を提供したいと本気で思っています。

岩本:初めに辰にアプローチいただいたの『IMPACTCONSTRUCTION(インパクトコンストラクション)』という建設現場のクラウド管理ソフトの営業でしたね。

河田:予実管理システムです。どういうものが大事かを現場監督と僕とで整理して自ら開発したソフトです。全国で40社くらいの建設会社で使っていただいています。見積と実行予算を見る際も一瞬で確認でき、実際のお金の動きが見えるのでやりやすいと思います。

岩本:コロナで大変ですが、システムづくり、勉強会やアカデミー。最先端、行っているなと敬服しています。

河田:海外のお客様方に箱根の山を越えるきっかけを、と作った施設「大社の杜みしま」は2019年に一旦閉じましたが、違う方向で今、企画中です。逆にコロナ禍で働く場所を選べるようになったので、「クリエイティブ系の人をまちにもってきたい、面白い人たちが溜まる場所を作りたい」というスタートアップのスタジオをつくり、行政、商工会議所と一緒になって人を三島に集めようとしています。

岩本:今後も加和太建設さんと一緒に頑張っていきたいですね。これからも、是非ともよろしくお願いします。

―本日はありがとうございました。

254-4 2021年度新入社員紹介

2021年度の新入社員を紹介します

4月3日土曜日、この日行われた全体会議で、新入社員の皆さんは現場の社員たちと入社後初めてとなる顔合わせを行いました。
各自自己紹介を終えた後、3月に伊豆山研修センターで行われたZENグループ新入社員研修のレポート発表を行い、そのプレゼンテーションレベルの高さに社長をはじめ、多くの社員が目を奪われておりました。
本社研修後、1か月の現場研修を経て、本配属となります。

今後に大きな期待が出来る新入社員を、どうぞよろしくお願い致します。

 

野木 玲央菜(のぎ れおな)
芝浦工業大学
建築学部
建築学科

負けん気だけは誰にも負けません。まず、1日でも早く皆さんに名前を覚えて頂けるよう頑張ります。よろしくお願い致します。

 

大塚 陽菜(おおつか ひなの)

昭和女子大学
生活科学部
環境デザイン学科 建築コース

持ち前の元気と明るさで、まずは「挑戦する」をモットーに向上心を持って積極的に取り組んでいきます。早く会社に貢献できるよう努めて参ります。

 

柴道 明花(しばみち めいか)

産業能率大学
経営学部
現代ビジネス学科

建築学の知識はないですが、経験を重ね早く活躍できるよう、目標をもって努めて参ります。ご指導の程よろしくお願い致します。

 

矢沢 茜美(やざわ あみ)

共立女子大学
家政学部
建築・デザイン学科

デザイン性の高い建築施工に憧れ、入社を決意しました。現場での経験を含めた幅広い知識を身に着け、提案力・問題解決力を磨き、活躍していきたいです。

 

岸崎 将大(きしざき しょうた)

大阪工業大学
ロボティクス&デザイン工学部

空間デザイン科建築の勉強はしていましたが施工管理に関しては知識がないので、いち早く現場の知識を吸収し、会社に利益を出せる人材になりたいと思います。

 

土屋 祐一郎(つちや ゆういちろう)

日本大学
工学部
建築学科

いち早く会社の戦力となれるよう、分からないことを分からないままにせず貪欲に知識を蓄えていければと思っています。よろしくお願いします。

 


シンッ シンッ プー

ヤンゴン技術大学
土木科

日本の建築と現場の仕事を勉強して自分が成長できるように頑張ります。よろしくお願い致します。